第8話 『008 神官サラ』
『008 神官サラ』
「私は神官のサラです。ごめんなさいね。賢者と武闘家は礼儀を知らなかったのよ。私は戦う気はないのよ」
「戦う気はないか、じゃあサラにネックレスは返す」
サラに返す。
戦いの意思はないと言ってきたから。
「ありがとう、あなた強いのね、名前は?」
「俺は貴族のガイル」
「ガイルね、また会ったらよろしくね」
「ああ、俺は町に行く。また会おう」
サラは本当に戦いの意思はなくて、去って行く。
俺としても無駄な争いはしたくはないのが本音。
特に思い入れのあるキャラを殺すのは苦しい。
俺も戦闘はせずに去るとした。
◇
私は神官のサラ。
名前はガイルだと言ってきた。
予想以上に強かったわね。
2人が死ぬとは予想はできなかった。
ガイルの名前は聞いている。
町でも最悪な権力の腐敗の張本人のガイル。
勇者オーディナルが追っていた貴族だな。
じゃあ勇者オーディナルが死んだのもこいつだ。
いったん別れたけども、私はこのまま引っ込む女じゃないのよね。
勇者パーティー3人を殺したけども、今は背中を見せている。
私が本当に戦わないと信じているバカね。
油断したわねガイルさん。
神官のサラは甘くないわよ。
ごめんなさいね、後ろから殺しますよ。
◇
俺は神官サラと別れた。
賢者ジャヤと武闘家ピケは殺したのはきつかった。
すると別れたはずのサラが背中に迫っている殺気を感じる。
「ふふふ、油断したのねガイル。楽に殺してあげますわ!」
「信じていたんだがサラ。残念だよ。オーガ斬り」
「ええええええ、ううう、私は、私は、勇者パーティーよ。ここまでこれたのに、世界一有名にされたのに」
「有名にか。結局は自分が有名になりたかっただけの女だったか」
残念なことにサラは俺が背中を見せるとナイフで襲ってきた。
オーガ斬りで斬り殺した。
せめてサラだけは信じていたかったが。
勇者パーティーを俺が全滅させてしまった。
まあゲームのシナリオ上は俺は悪役貴族であるから、勇者パーティーとは対立は避けられなかった。
俺がサブストーリーに変更させたことから、こうなるのは避けられなかったのかもな。
こうなるとゲーム世界のストーリーはメインストーリーとサブストーリーが入り混じった予想もできない展開に入った。
攻略サイトで見た知識も必要だし、ゲーム世界での経験もあるが、俺が取る選択は決まっている。
俺が生き残れるルートだけだ。
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