第8話 『008 神官サラ』

『008 神官サラ』


「私は神官のサラです。ごめんなさいね。賢者と武闘家は礼儀を知らなかったのよ。私は戦う気はないのよ」


「戦う気はないか、じゃあサラにネックレスは返す」


サラに返す。


戦いの意思はないと言ってきたから。


「ありがとう、あなた強いのね、名前は?」


「俺は貴族のガイル」


「ガイルね、また会ったらよろしくね」


「ああ、俺は町に行く。また会おう」


サラは本当に戦いの意思はなくて、去って行く。


俺としても無駄な争いはしたくはないのが本音。


特に思い入れのあるキャラを殺すのは苦しい。


俺も戦闘はせずに去るとした。







私は神官のサラ。


名前はガイルだと言ってきた。


予想以上に強かったわね。


2人が死ぬとは予想はできなかった。


ガイルの名前は聞いている。


町でも最悪な権力の腐敗の張本人のガイル。


勇者オーディナルが追っていた貴族だな。


じゃあ勇者オーディナルが死んだのもこいつだ。


いったん別れたけども、私はこのまま引っ込む女じゃないのよね。


勇者パーティー3人を殺したけども、今は背中を見せている。


私が本当に戦わないと信じているバカね。


油断したわねガイルさん。


神官のサラは甘くないわよ。


ごめんなさいね、後ろから殺しますよ。


 







俺は神官サラと別れた。


賢者ジャヤと武闘家ピケは殺したのはきつかった。


すると別れたはずのサラが背中に迫っている殺気を感じる。


「ふふふ、油断したのねガイル。楽に殺してあげますわ!」


「信じていたんだがサラ。残念だよ。オーガ斬り」


「ええええええ、ううう、私は、私は、勇者パーティーよ。ここまでこれたのに、世界一有名にされたのに」


「有名にか。結局は自分が有名になりたかっただけの女だったか」


残念なことにサラは俺が背中を見せるとナイフで襲ってきた。


オーガ斬りで斬り殺した。


せめてサラだけは信じていたかったが。


勇者パーティーを俺が全滅させてしまった。


まあゲームのシナリオ上は俺は悪役貴族であるから、勇者パーティーとは対立は避けられなかった。


俺がサブストーリーに変更させたことから、こうなるのは避けられなかったのかもな。


こうなるとゲーム世界のストーリーはメインストーリーとサブストーリーが入り混じった予想もできない展開に入った。


攻略サイトで見た知識も必要だし、ゲーム世界での経験もあるが、俺が取る選択は決まっている。


俺が生き残れるルートだけだ。

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