普段の優斗の日常 後編

 午後4時 学校帰り

 

 俺は今、妹を迎えに幼稚園にいる。4歳の妹はまだ少し言葉が拙い。

 しかし、会話ができるようになった!これはすごい進歩だと思う。

 さすが、俺の…「おにいちゃん!」

 ・・っは!い、いきなりはやばい。

 え、待って。今、足ぎゅってしてる!

 「桜川さん、今日も綾香ちゃん良い子にしていましたよ。ぜひほめてあげてくださ  い!」

 「おにいちゃん、あやか、えらい?」

 「よしよし、綾香はいい子にしててえらいえらい」

 「へへん!」

 ・・・可愛すぎる。


 午後4時30分 アルバイト(カフェ)


 「お早うございます!」

 「「「おはよう、優斗」」」

 この三人はアルバイト先の人たちだ。

 店長の勇飛さんと美波先輩、礼央先輩。皆とっても良い人でとても楽しい。

「な、なあ優斗。ちょっと仕事を変わってくれないか?」

「いいですよ。・・・あと礼央先輩、がんばってくださいね!」

「お、おう」

 照れてる。なぜか。何を隠そう、礼央先輩は美波先輩のことが好きなのだ。

 美波先輩とは仲がいいのであと一歩というところだ。礼央先輩には頑張ってほしいと思っている。

 さあ、アルバイトを頑張らないと!


 午後7時 夕飯


「おーい、陽斗と綾香ご飯だぞー!」

「「はーい」」

 俺は今料理を作り終えたところだ。父さんと母さんは8時まで仕事なのでおれが作っている。今日は親子丼だ。結構、上手に作れた。今回のは自信作だ。

「じゃあ、食べよっか。せーのっ」

「「「いっただっきまーす!」」」

「うっま!なにこれ。卵を噛んだら汁がぶわーってきておいしい」

「だろ?卵に親子丼の汁を入れたんだ。」

「へえー、ってなんか丼の中になんか入ってる!・・・え。パン?」

「パンってスープに浸したときに、スポンジみたいに吸うだろ?だからかんだ時にジュワッてなるようにパンを入れたんだ。」

「・・・おれが知ってる丼ぶりじゃない。」

 なにやら弟は腑に落ちていないような顔をしている。やっぱりどんぶりの中に米とパンはおかしかったかな?まあ、物は試しっていうしいいか。これからも料理の研究を頑張ろう。


 午後8時 配信開始


 ガタッ、ピッ。

「あ、あー。皆、聞こえてる?」


 配信スタート



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