Episode ? とある少女たちのとある日の会話

――界の@●&%■にて――


似た顔立ちに異なる髪色をした九人の少女たちが平原の上にいた。一人は走り回り、また、一人は昼寝をしたりと自由に過ごしている。


「あ、帰ってきたよ」


一人の少女が平原の端の方を指さしてそう言った。

しばらくして帰ってきた少女は何故だか浮かない表情をしている。


「どうだった?うまくいった?」


一人の少女が駆け寄り、期待混じりの声で尋ねる。


「いや、ダメだったわ。顔すら見ていない」


「困ったわね。どうしたら良いのかな」


「地道に続けるしか無いと思う」


「そうね、私たちはここ・・を護るのが仕事だもの」


「でも、だんだん良くはなってる気がする。今回はちゃんと会話ができたわ」


「え、ホント!これまでは会話なしの門前払いだったのに、すごい!」


「立ち直りつつあるのかも知れないわね。完全に立ち直ったときにどちら・・・を選択するのか」


「私たちとしてはこっちを選んで欲しいよねー」


「そりゃあ…そうなるようにするために私たちはいる訳だしね」


「私たちがやろうとしてるのは、もはや選択の誘導じゃなくて世界の構築な気がするけどね」


「今、何人目だっけ?」


「私で五人目かな。あと半年くらい続けてダメだったら次の人が行った方が良いと思う」


「何とかこの十人でやるしかない…か」


「さ、皆!次の作戦をたてよう!集まって!」


十人の少女たちは平原の上で円をつくり、何やら話し合いを始めた。

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