第12話

火槍ファイアランス!」

これでだいたい10匹目。あと五匹程度なのでうっかり全部殺しちゃわないように威力を調整。今回のクエストはなんで魚竜シーサーペントが沖から岸に接近してきたかの異変の調査も範囲内だからな。


そうやって最後の一体だけうまく調節することができた。だがしかぁーし!俺は最も重要なことを忘れていた。

そう、ほとんどの異種族の言葉が分からなかったのである!

幸い、人族はだいたいの種族の言葉は生まれつき脳内で自動的に人族の言葉に変換されるそうで、魚竜シーサーペントの言葉が分かったからよかった。おそらく、俺が魔族の言葉を話していても不思議に思われなかったのはその能力があったからだろう。


シーサーペントによると、普段は深海にいる大きなイカ型のモンスターが海面の

ほうに上昇してきて魚竜シーサーペントの餌となる魚や魚型のモンスターなどを食い散らかし、沖には餌がなくなってしまったため、岸に接近して餌を食べていたと。要するに、大食漢による飢餓問題。

あらららららららら??

でも要するにそのでっかいイカを倒せば終わりなんだな。魚竜シーサーペントの死骸もあるし、以下も倒せば以下の死骸もあるし。イカの刺身とウツボのかば焼き、ウツボのふわトロ焼きでパーティーができるぞ。

魚竜シーサーペントによると、デカイカは本当によく食べるやつらしい。だから、魚竜シーサーペントの死骸は惜しいがいくつかを沖から岸のほうに浮かせれば寄ってくるんじゃないか?それを魔法で倒せばいだろう。デカイカは魚竜シーサーペントと違って常に水中にいるから火魔法が良く効くかどうかが懸念点だが、火槍ファイアランスは貫通力もそこそこあるので効きはするだろう。あとはデカイカの体力次第だな。火槍ファイアランスでダメージを与えられても魔力切れで倒しきれなければ泥仕合だ。だから最初にすべての魔力を火槍ファイアランスに注ぎ込んですべてをそれに賭けるのが一番いいかな…。

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