第11話 リハーサルには困難がつきもの

体育祭があと一週間というところまで迫った俺たち一向だったが、この日までにたくさんの練習を重ねてきた。

元々運動ができる方な俺や三夏、誠司はあまり苦労はしなかったが、彩花、アリサあたりはすごいハードだったらしい。


『あと1週間で本番なのでみなさん怪我はしないように本番だと思って競技を進めてください』


と先生からの忠告があったので、もちろん注意をしてやろうと思う。何かが起こって体育祭に出れないとかは勘弁だからな、練習の意味無くなるし。


そう言うことで挨拶等も終わり、最初の競技の学年別100m走に向けて準備を進めていた。

その時一緒に走る三夏に声をかけられた。


『今回リハーサルだけど負ける気ないからね!』


と三夏が言うので俺も、


「あぁ、俺も負ける気はないさ」


と俺も三夏の期待に応えて返事をするのだった。


ーーその直後俺はもうレーンへの呼び出しがあった。

 俺は第2走者の2レーン目なので早めに着いていないといけなかったからだ。


『それでは位置についてよーい、、』


パァン!


とピストルの音と共に俺は走り出した、俺と三夏はいいスタートダッシュができたため先頭とその次の位置にいることができた。

 ちなみに俺が今のところ先頭で二番手が三夏でその他後続という感じである。


それから中盤に差し掛かる時俺はコーナーで加速しすぎないためにもほんの少し速度を抑えて走っていた。


だがその判断が命取りになるとは思わなかった。


俺が少し減速した隙に、体力を温存していた三夏に一瞬にして抜かされたのだ。

 ーーしまったと思ったのも束の間どんどん離されていき、最終的に三夏が一着でゴール、俺が二着だった。


そんな俺は三夏になんであそこから逆転できたのか教えてもらうことにした。


「なぁ三夏、どうやってあの状況から勝ったんだ?」


『簡単だよ!前半に優希くんに先を譲ることで優希くんは余裕を持って走ることができた。』


『でも、前半に余裕を持ちすぎるとスピードを最初で出しすぎないように途中で減速する人がいるってのを聞いたことがあったから、減速しないかなーって思ってたらほんとに減速したから今だ!って思って全力で走ったら勝っちゃったってわけよ!』


と三夏流のとんでも持久力で解決したらしい。ほんとどうなってるのこの子、、


一方、第一走者であった、誠司、彩花、アリサは、もちろん誠司が一着で、二位が彩花、三位がアリサで、走り終わった彼女たちの顔はまだ本番じゃないのにすごく青ざめていた。


(誠司は汗ひとつ流してなかった。誠司曰く歩きでも俺の方が早いらしい。どんだけあの二人遅いの!?)


そんなこんなでリレーも終わったことだが、まさかのそこから雨が降ってしまい、リレー以外の競技ができなくなってしまったのだ。


『「おいおい、あと一週間なのに」』


と俺と誠司がいうと、若干二名が嬉しそうな表情で外を眺めていたが、まぁ頑張ったのでよしとしよう。


ーーそこから本番までの1週間はあっというまにすぎてしまい、ついに本番がやってきた。


本番は汗が止まらないほどの晴天。これは水分を摂り忘れたら搬送されるレベルだな、と物騒なこと思うのだった。


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更新遅れてすみません。あと自分、まだこのシリーズを完結させる気はさらさらないけど、少し異世界無双戦闘系のなにかを描きたい気持ちがあるので、今日の夜にそれっぽいもの描くのでよかったら見てみてください。


次回は体育祭本番です。乞うご期待!!

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前の学校でいじめを受けてた少年、転校して人助けしてたらいつに間にか美少女たちに囲まれるようになりました。 虎井 虎 @torao1966

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