第5話リフォーム
社長と買い物をしてから数日後私の部屋のリフォームが始まった。
「そっこの部屋を防音対策しておいてくれるかい?そのあいだ私たちは、家具とかやるから」
業者らしき人が数人と社長が部屋に来て話を一気に進めていく。私は固まってしまっていたが社長はそんな私を引きずりながら部屋に引っ張り新しく買った家具を持ってきてもらいながら部屋の模様替えを進めていく。
私が呆然としている内に作業はどんどん進んで2時間もしない内に私の部屋は見違えった。
「これでこそ女の子の部屋だね、やっとまともな部屋になったよ」
私の部屋は全く変わってしまってまさに女の子って感じの部屋になっていた。おしゃれなカーテンにテーブルやソファーも増えて一気に華やかになりちょっと落ち着かないがこれが普通の女の子の部屋なんだろう。
「今までのあんたにしたら落ち着かないかもしれないがこれが今どきの女の子の部屋だよ、散らかさないようにだけは気をつけておくれよ」
「もっもちろんです、ギャッ逆にこれを汚してしまうなんてそんな恐れ多いです」
「いや、そこまで考えられるのも心配になるんだけど普通に使っていいんだからね」
「防音処理オッケーです。確認お願いしてよろしいですか?」
「おっちょっと待っておくれ、すぐ行くから。さっその部屋に入ってちょっと騒いでみな。私が外で確認するから。防音対策のテストだからちゃんと大きな音出すんだよ」
「えっえっ大きな音ってどっどうしよう、何したら〜んっんー」
「んっどうだい?全く聞こえないけどちゃんと大きな音をだしたかい?」
「えっあっ、いや、その〜」とだんだん小さくなりながら
「よし、変わりな。あんたは外でなにか聞こえるか確認するんだよ」
私が小さく頷くと、社長が中に入りドアを閉める。少しすると外に出てきて、何か聞こえたか確認するが実際聞こえなかったので私は首をふる。
「大丈夫そうだね。後はパソコンを設置したら最低限の準備は完成だね」
どんどん準備が進んでいくのを見ていると、私本当にデビューするんだなーとだんだん実感していく。
「パソコンは明日呼んでもいいかい?パーツは全部揃ったと連絡は、来てるからね」
「はっはい、特に予定も無いですし、出かけることもないので」
「パソコン設置したら本格的にあんたには、色々レッスンして貰うからね。今のままじゃまともに配信なんて務まらないからね。中から変えていかないとね」
「あの〜中から変えるっていうのは?」
「言葉の通りだけどそうだね例えばボイストレーニング、ダンス、演劇は、必ずやることになるね。演劇では色々な役をやって感情表現を鍛えるから今のあんたにはもってこいだよ」
そっそうだよね、Vチューバーだから基本声がメインだから、声だけで色々伝えられるようにならなきゃだもんね。もうやるしかないんだし、腹をくくろう。
「演劇の時はあんたの先輩もくるから楽しみにしときな、どいつもこいつも癖はつよいが悪いやつは一人もいないからね。すぐ仲良くなって色々教えてくれるよ、むしろ早く会わせろとうるさいからね」
「それはやっぱり緊張しますね、でも私もこの業界でやるからには色々聞いたりしたいから、早く会ってみたいかもです」
「すぐに会うことになるから安心しな、とりあえず今日はこれで終わりだね。パソコンは明日朝から来るように話しとくからちゃんと起きとくんだよ」
「はっはい分かりました。明日もお願いします」
社長が帰るとさっきまでの賑やかな雰囲気が無くなり一気に静かになった。
「変だな、一人は慣れてるはずなのに寂しく感じるなんて、やっぱり社長はいい人だ。私なんかを助けてくれて、あの人の為に頑張ってみよ。配信始めたらきっと賑やかになるよね?でも、もし、誰も来なかったらどうしよう。社長に捨てられないようにしっかりしなきゃ、そうだ先輩達の動画で配信の勉強してみよ。どんな先輩がいるか今更だけどまったく知らないし」
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