33話「初配信」

「おはよう、世界」


ゲーム内でボクは目を覚ます


「ここを見るのも最後か」


今回の配信では王都に向かう配信をする

もう少しこの街を探索したい気持ちもあるのだが……


そうしてボクは部屋を出る

扉を開け外に出ると窓の隙間から冷たい風が流れてくる

階段を降りていくと店員さんが立っている


「おはよう、やっと起きてきたかい」


「ええ、おはようございます」


「お代はこれくらいね」


「はい、これです」


「今日もこの宿に泊まるのかい?」


「今日から王都へ向けて出発するので泊まれないです」


「……そうかい」


店員さんは何かを考える素振りをしたあと奥へ何かを取りに行く


「これを持っていきなさい」


それは少し古い巻物だった


「これは?」


「スキルの巻物や。これを使えば書かれているスキルを覚えられる」


「そんな貴重そうな物、いいんですか?」


「私の店に初めて訪れた眠り人スリーパーだからねぇ、私には使えないし……気にせず持っていきなさい」


「……ありがとうございました」


そう言うとボクは宿屋の扉を開け外に出る

外は少しだけ雪が降っており幻想的な雰囲気を醸し出している


近くに座れるところ……あった


近くのベンチに座りスキルの巻物を開く


「なになに、付与魔術『ボイスチェンジャー』か。配信で使えそう。なんにせよいい貰い物だったな」


試しにマスクに『ボイスチェンジャー』を付与して付けてみる


「昔の声に戻ったみたいだ」


これはもう準備完了と言ってもいいだろう

それじゃあもう行こう

またすぐここに戻ってこれそうな気がするから


設定画面を開き配信画面を開く

そうしてボクは配信を始める


「チャンネル名?まだ決まってないし「無名」でいいか題名は……「行こう王都へ」かな」


そうして配信を開始するとカメラがボクの後ろに着いてくる


「それじゃあ、王都への旅路を始めようか」


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外伝 URLリンク

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