32話「いだきます」

「これでよし、朝ごはんできたよ」


「分かった」


「箸運ぶの手伝ってくれない?」


「ん、分かった」


「じゃあこれお願い」


白に箸を手渡す

ボクはご飯を持って机に運ぶ


「飲み物、お茶でいいか?」


「出来れば冷たいのがいい。……猫舌だから」


「ふふ、了解」


急須きゅうすに茶葉をセットしたあとお湯を入れる。ゆっくりと混ぜながら数十秒待つ

2つの分コップを用意してその中にお茶を入れる

もちろん片方には氷を入れておく


「はい、どうぞ」


「……ありがとう」


他のご飯とかも机に運ぶ

ちょうど並べ終わったとき眠そうな目を擦りながら悠が降りてくる


「ちょうど並べ終わったよ」


「本当!!早く食べよう」


「飲み物、お茶でいいか?」


「お茶でいい!!」


「朝から元気だな……」


お茶を淹れてコップを悠に手渡す


「じゃあ、食べましょうか」


「「「いただきます」」」


ちなみにボクはお湯付(お茶漬けのお湯版)に梅干し乗っけて食べています

食べやすくて普通に美味しいと思う


「ごちそうさまでした」


そんなことを考えている内にボクは朝ご飯を食べ終わる

二人はまだ時間が掛かりそうなので自分の分の食器を先に洗いに行く


スポンジに洗剤を含ませ、一度水につけたあとに洗い始める


因みに作った卵焼きは甘めで作ってある

悠のほうは目玉焼きに醤油かけて食べている


「ごちそうさま」


先に食べ終わったのは白のようで食器を持ってくる


「手伝う?」


「じゃあお皿とかを食器拭きで拭いてほしいな」


「ん、了解」


ゆっくりと食器を洗っていく

特にご飯系は残りと取れないのでしっかり洗う


いつの間にか悠も食べ終わっており持ってきた食器を全て洗い終わる

白の方を見てももう拭くのも終わりそうだ


「悠、台拭きで机拭いて」


「分かった」


そうして完全に終わらせる


「ボクは配信の準備をしないといけないから「Campus」やりに行くよ」


「待って私も行くから」


階段をあがる前に白に止められ、一緒に上に行く


そうして自分の部屋に着く


「白はゲーム機持ってるのか?」


「ん、持ってるから、ベッド、一緒に使わせて」


「……了解。昨日と同じていいね?」


「それでいい」


全くいきなりびっくりするような台詞を言うのはやめてほしい


ボクは自分の気持ちを隠すように電子接続機を被る


「んじゃ、行ってくるわ」


「ん、行ってらっしゃい」


やがて視界内が白一色になり機械音声が聞こえてくる


「へ?」


ただ、いつもと違ったのは手に温かさを感じたことぐらいである

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