22話「すいませんでした……」

「1、2体目探すこと以外は簡単だったな」


 さっとナイフを振り血を落とす


 あの後目標分のウルフを呼んでくれたおかげで簡単に完了させることが出来た


「『解除』……獣化普通にバーサクの上位互換じゃ?」


 考えごとをしながら魔石を回収する


「もう少し狩ってもいいけど探すのに時間がかかりそうだしいいかな」


 ナイフをナイフポケットにしまい街に向かって歩き始める


「あ、他のスキル実験できてない……まあなんとかなるか」


 道なき道を一歩一歩歩きやがて街が見えてくる


「はい、ウルフ5体の討伐を確認しました。こちらが報酬となります」


「ありがとうございます」


 ギルドを出る、さっきみたいに追われなくて良かった……


 これで納品は完了したな

 なんかなにかを納品という言葉で思い出させそうだが忘れていたということはたいしたことがないだろう


「今が大体15時か。そろそろ落ちよう」


 今日はお父さんとお母さんの二人は帰るのが遅くなる

 なので必然的にボクが料理をすることになった

 だからそろそろ夕ご飯を作り始めないといけない時間だ


「おお眠り人スリーパーの嬢ちゃん。もう寝るのかい?」


「はい、部屋を借りたいんですが……」


「900通貨ね。部屋は前回と同じだよ」


「ありがとうございます」


 部屋の鍵を貰いベットの上に仰向けで倒れる


「それじゃあ『ログアウト』」


 そう唱えると辺りは歪み一瞬閃光が発生する

 そうして目を開くと見知らぬ場所にいた

 その場所は部屋の中のはずなのに地面には野原がある


「ここは、どこだ?」


「ここは運営デジタル休憩室です」


背後に黒ずくめの服を着た女性がいた


「うわ、急に話しかけてこないでください」


「今回は配信をやっていないことへの注意勧告です」


「無視するんだ。……配信、配信、配信!?」


「おわかり頂けました?」


「一つ言わせてください。すいませんでした……」


「いえ、ただ明日は配信をしてください」


明日は予定はないしそれくらいなら出来る


「できます」


「ではよろしくお願いします」


女性が奥のほうへと珠すすゆでいく

そうして再び辺りは歪み一閃光が発生する


次にボクが目が覚めたのは見知った天井だった

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