12話 「さあ、蹂躙を始めよう」

 キャラメイクが終わると謎の部屋に飛ばされそこで映像を観ることになる。


『この世界は幸福に包まれていた。だが……』


 ふむふむなるほど。要約すると平和な暮らしをしていたが魔物のせいで全てが壊れたが、一度勇者により竜人が倒されもう一度平和が訪れたがもう一度崩壊しかけている、と。 

 因みにこの世界は『ウェルカム・トゥ・ヘル』の100年後の世界らしい………あれ?竜人倒した勇者ってボクじゃね?

 あの世界ではどっちかっていうとPKKだったんだよね。PKは許すまじ。

 だから勇者ってほど聖人ではないんだけど…


「まあいいか。別にこの世界に関係はなさそうだし」


 映像が終わり扉が開かれる。


『さあ、あなたも冒険へ』


 そんなナレーターの言葉を最後に辺りがまばゆい光に包まれる。

 そして目を開けると……雪原の中で立っていた。

 辺りを見渡せば自分が歩いてきた方向と周囲を囲うように森があるのが見える。


「ここは何処だ?まず何をすればいいんだ?」


 お決まりのようなセリフを吐くと右上に目標が表示される。


「なになに?『奴隷商から逃げ切る、倒す』。これはそのままの意味で良さそうだな」


 まあただこういうのは時間に余裕が……


「こっちにいたぞ!!」

「くっそ、見つかるのが早すぎなんだよ!」


 少し遠くから声が聞こえた瞬間走り出す。

 取り敢えず逃げればいいか


「おお!速いな、これ」


 さすが獣人というべきか雪の上を素早く走り抜ける

 後ろからは雪の上を走る音と話し声が聞こえる。

 数的には3、4、5。うん6人かな。

 森に入って逃げようと思ったけどプランを変更しよう

 この程度の人数ならば戦闘チュートリアルにピタリだろう。


「なんか、逃げ回ってたのが馬鹿みたいだな」



 耳をすませば弓を引き絞る音が聞こえてくる。

 目を凝らせばゆっくりと近づいてくる男たちが見える

 相手は近接3の遠距離2指揮官1だろう。


「さあ、ファーストバトルを始めようじゃないか『バーサク』!!」


 周りに聞こえる声で宣言するのと同時にスキルを発動させる。周りに白いオーラがまとわり、体が軽くなったことを感じる。


「やつは一人だ!囲んで捕らえろ」


「「「は!!」」」


 おお、勇ましいな。配列は、横に3人。指揮官は……遠くにいる豪華な装備をしたやつか。


「お前を殺すことは許されてねぇが!手足の一本ぐらいはいいって言われてんだ。絶望の悲鳴を上げてくれよ?」


 下衆だな。そんな下衆には手加減なんてものはいらないと思っている。

 まともなやつもいなさそうだしさっさと終わらせよう。


「おい、どうした?怖気づいて動けないのか?」

「ああ、すまんな。お前たちを速く倒す方法を考えていたんだ。それじゃあ行くぞ?」  


 鞘から刀を抜き姿勢を低くした後構えを取る。

 そして…足に力を込め中央のやつに目掛けて駆け出す。

 バッ、と雪が舞い景色が後ろ側に流れ、一瞬のうちに距離を詰め、相手の首に刃を添えて……斬る。


「速っ………」


「まずは一人」


 瞬間中央の男は首を斬られ雪の中に倒れる。


 ふむ、感覚は鈍っていないみたいだな。

 この技は昔やり込んでいたゲームのスキルの一つをスキル無しで発動できるようにしたものである。

 最高速度と、威力は『狂乱化バーサク』だよりなのが気がかりなてんである。


「っ、化け物め!!」


 右手側にいた男が硬直から立ち直りこちらに斬りかかってくる。だが…


「遅いな」


 先程刀を振り抜いた反動を使い体の向きを変えながら敵の攻撃を防ぐ。


「くっ!?」


 鍔迫り合いを引き起こしている刀を滑らせ敵が体制を崩した一瞬の隙を狙い首を斬る


「二人目」


 この技は刀の使い方を教えて貰った人に教えて貰った。名前は知らないが……使わせて貰おう。


「っ、来るな、来るな、来るな!!」


 二人目を殺した瞬間左手側にいた男は逃走をした。


 確かに、自分が勝てない敵から逃げることは正しい。

 ただ……


「相手が悪かったね。」


 頭の上に魔法陣が複数展開し『氷の槍アイスランス』の発動をする。


「やられていてくれ『氷の槍アイスランス』」


 数発の氷の槍が頭にに突き刺さり死亡する。


「魔法の発動の仕方が前作と同じで助かったな」


 近接職の全員を失っている相手に倒すのは流れ作業だろう。

 そう思いながら私は木の擦れるおとがある方へ向かった。



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 昨日は投稿できなくてすいません。

 戦闘シーンの描写に手こずっていました。

 眠い中で描いたので誤字脱字があると思います。



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