4話 「朝食」

 さて朝からめちゃくちゃに疲れてしまった訳だが、今は朝食の準備をしている。

 まあ、昨日夕飯食べそこねているから普通にお腹が空いているんだよね。


「影〜。いつも通り佃煮海苔と卵でいいかしら?」

「あ、うん。いいよ」

「それと箸と味噌汁運んでね。」

「お父さんぶんは?」

「あ〜、用意しなくていいかな。どうせ遅く起きるだろうし。」

「了解」


 因みに服はお母さんが子供のころ着ていたやつを着させて貰っている。

 まあ何故、子供の頃の服があるのか。

 そして知らないけど胸の部分がたるんでいるが。

 本当に何故だろうね。


「「いただきます。」」

 

 うん。やっぱり美味しい。

 佃煮海苔と卵かけご飯の相性いいから食べたことがない人は食べてほしいくらいである。


「ご飯食べ終わったら一応病院行くわよ。」

「これって病院で分かるようなものなのかな?」

「わからないとは思うけど一応ね。一応。」


 これで病院側が分かったらやばいな。まあ原因不明何だろうけども。


「そうそう話は変わるけどさ、影には好きな子居るの?」

「なんでそんなこと聞くの?」

「いや、だってねぇ。そんな見た目になちゃったわけだし失恋話なら聞いてあげるわよ。」

「ひどくない!?なんで失恋する前提なの!!

 」

「ってことは、影。あんた好きな子いるね?」


 くっそ、嵌められた。 

 いやね、まさか幼馴染が好きなんてテンプレみたいなわけなきしゃないですかやだ〜


「ふ〜ん、幼馴染の白ちゃんが好きなんか〜」

「なぜバレたし。あとナチュラルに心読まないで」

「あんたは顔に出やすいからね。身内以外だったらクール男子ぽくってカッコいあんだろうけどね〜」

「この話終わり。これで終わり!!」

「はいはい」


 あ〜もう。朝よりも疲れた。佃煮海苔うまうま。


「「ご馳走様でした」」

「ほらちゃちゃと支度しなさい。10時には混むから早めに行くわよ」

「分かった。」


 病院か。人混みは嫌いなんだよな。大変だしいい思い出が少ない。


「おっとと。やっぱこの体には慣れないな。」


 バランスを崩して転びかける。

 やっぱりこの体に慣れるように運動はすべきか。


「影。これ渡しとくから病院内でつけときなさい。」

「マスク?なんでまた。」

「あんたが病院内の視線を集めてもいいなら着けなくていいわよ」

「謹んで着けさせていただきます」

「じゃあ買い物バッグだけ持って車入ってて頂戴。」

「分かった。」


 それじゃあ外へ行こうかな。これで、病院で何か分かればいいけど。

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