御伽噺戦争・VR旅行記六十六回目(要貢献度)
やあ、こんにちは。
つ 「
今回は前回書いたとおり、遺跡本体と任務について紹介していくよ。
写真撮影は引き続き
花畑の中央にあるのがその遺跡で、「ウァルテラ遺跡」と呼ばれてるんだ。
つ 崩れた石レンガの建物らしきもの、よく見ると外から内へと壁だったものが崩れており、崩れ落ちたらしい石レンガが床面に広がっている
サンドリオンの「ファマ遺跡」の時に書いたとおり、ファマとウァルテラの二つの遺跡もレッドキャップの魔術塔らと同じ時代に作られたとされるオーパーツなんだけど、この二か所のみ当時の利用目的も現在に至っての再利用もできない状態なんだ。
ファマ同様、このウァルテラもなぜ破壊されているのかは記録が残ってない。
元々、トゥオネラ時代からこのウァルテラ周辺は人が寄り付かない場所、「迷いの平原」なんていわれて恐れられてた場所でね、口伝も残ってないんだ。
ファマと同じで謎が謎を呼んでる状態だね。
ただ、ファマと違ってひとつわかってるのが。
つ 外から内に向かって崩れる壁のアップ、表面には黒く焼けた痕跡と、何かがぶつかったのかへこんでいるようにも見える凹凸がある
つ 上と同じ壁と思わしきものを内から撮った写真、焼け跡も凹凸もなく、きれいに磨かれた石レンガであることがよくわかる
つ 壁が崩壊したときに散乱したと思われる、砕けた石レンガと床面、床は美しいモザイクアートが作られていたと思われるが、砕けた石レンガの破片と、それが当たったと思わしき箇所がひび割れて悲惨な状態になっている
おそらく、ウァルテラは外から何らかの攻撃を受け、崩壊した。
これはブルー・バードの遺跡研究家たちも全員意見をそろえているんだけど、外壁の状態と床に散らばった石レンガ、床の破損状態からもうそうとしか取れないよね、と。
だから、ウァルテラに関しては「この遺跡が攻撃を受けて崩壊した」ところまでは確定なんだ。
ただ、どういう攻撃だったのかはわかってない。
わたしとしては、焼け跡と外側のへこみから、焼けた鉄球とかが砲弾として飛んできたんじゃないかと思うんだけど、わからないんだよね。
なにせ、周囲の花畑に焼けた跡とかがないから。
土が焼けた跡とか、焼けた倒木とかがあったらだろうなって思うんだけど、ほんとに謎。
あ、この謎もいつもの通り国家任務になってるよ。
国家任務開始は、たぶん、一度この遺跡に来ることと、ラウヌューラで遺跡研究家と話をすること……だと思うけど、わたしと桜さんが開始可能になった条件に差があったから、ほかにも何かあるかもね。
つ 一面に広がる砕けた石レンガの破片とモザイクアートだったと思われる床、壁際にはファマと同様に台座らしきものがあるが、その台座は一メートル以上の高さがあり、壁の崩壊に巻き込まれて破損している
つ 少し高いところまで残っている外壁、やはり内側に向かって倒れてきているが、その部分に窓だったと思わしき枠と穴が残っている
この遺跡も、内部の家財とかが全部なくなってて、何があった場所なのかわからないんだ。
ただ、窓らしきものがあるけど、その窓が結構高いところにあるから、元の遺跡の形もそれなりに高さのある建築物だったんじゃないかって思うよ。
吹き抜けみたいな天井が高い部屋とかもあったのかもねぇ。
正直、入り口だった場所すらも全然予測できないくらいの壊れ方だから、もしその場所の特定だけでもできたら褒賞が出るって。
わたしと桜さんも大分見て回ったけど、全然わからなかったよ。
床もね、砕けた石レンガの破片を片付けてよければもっと見えそうなんだけど、当時の状態を残しておくために保護の術が架けられてるらしくて移動できないんだよねぇ。
多分、きれいなモザイクアートだったと思うんだけどねぇ。
つ どこか完全に崩れた壁の外から、床がめいっぱい見えるように引きで撮った写真
こうなる前はすごくきれいだったと思うんだけど、こうしてみても全然わかんないんだよね。
この床、どんな模様が描かれてたんだろう。
もしかすると、ここから今までず~~っと謎だったものが解けていくのかな、と思ってわたしも桜さんもこうやって一番全面が写りそうなとこから写真を撮って眺めてみたけど、お手上げだねぇ。
床がこんなだったら、天井も何か天井画みたいなのがあったのかな。
当時の形は全然わからないけど、メルクリVRが続いているうちに明かされたら楽しいよね。
つ 「
つ 「しだれ四花」と「しだれ四花」の間の地面、芝が茂っているが、よく見ると掘り返されたような痕がある
つ 上の芝の部分を掘ったあと、土に汚れた白い手が見切れている
で、わたしが個人的にめっちゃ怪しんでる場所。
何もなかったんだけど、ここ、一回掘り起こされた跡があったんだ。
ここは保護されてなかったみたいで、わたしもちょっと掘ってみたんだけど、周りに比べて土が柔らかかったんだよね。
土って放置しておくだけでも固くなりそうなんだけど、素手で彫れたくらいだから最近掘り起こされたのかな。
もしかしたら、ここに植わってた「しだれ四花」を引っこ抜いたってことなのかとも思ったけど、やわこかった部分がすごく狭いんだよね。
つ 「しだれ四花」の根元の写真、芝で覆われてはいるが、根と思わしき隆起が半径一メートル以上の範囲に広がっている
つ グリューシナが掘り返したと思わしき痕跡、正確なサイズはわからないが、見切れている手と比べても直径で三十センチもあればいいところ
比べなくても、樹木について調べればわかるんだけど、木の根っこって結構な範囲にどんどん広がるんだよ。
で、木を切り倒すんじゃなくて、根っこから引っこ抜こうとすると、かなり広範囲に掘り起こさなきゃならないし、深さもバカにならないくらい深い。
多分、この感覚からすると、遺跡の建物の下の地面にも根っこが行ってると思うんだ。
そうすると、こんな小さな範囲掘っても意味ないんだよね。
この掘り起こした痕跡について、遺跡研究家に確認したら知らなかったらしくて大慌てで調査チームが組まれてたよ。
まだ結果はわかってないんだけど、この掘り返し痕は何なんだろうね。
つ 崩れた壁の隙間から中を覗き込んでいる藤色の髪の青年の後ろ姿
ユーラカリル廃墟群といい、ファマ遺跡といい、ウァルテラ遺跡もまったく完了できる気配がない国家任務だけど、御伽噺戦争時代に全く描かれることがなかったこの世界の歴史を紐解いていってるみたいですごく楽しいね。
まあ、ちょっと風呂敷広げすぎじゃない? って感じはしてるんだけど、全部が収まった後、全部を通してみたときにどんな世界が広がるのか楽しみにしながら任務を進めてるよ。
いやぁ、考古学とか遺跡発掘調査とか歴史研究とか、そういう方向性の職業には興味なかったと思ってたけど、こうして調べてみると楽しくなってくるものだね。
きっと世界の深いところまで見れると思うから、読者もぜひ、これらの国家任務をやってみてほしいな。
それじゃあ次回を楽しみに待っていてくれ。
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