333
来た時と異なり、各隊それぞれ数人の欠員を出しているので、2つの集団にわかれ帰路についている。
そう、戦いが終わっても帰る為の行軍が残っている。
当たり前だけど、歩かないと地上には辿り着かない。
そしてここは砂のフィールド。
きつい……。
一番の新人である俺が口にすることは出来ないがきつい。
久しく経験していないが、目いっぱい泳いだ後の帰り道に近いかもしれない。
しかも砂漠。
湊隊長も俺同様に戦っていたのに涼しい顔で歩いている。
桜花さんもカメラを携えたままいつもと変わらない。
きついのは俺だけなのかもしれない。
体力アップしたつもりだったけど、追い込まれると差が出るのか。
俺はまだまだなんだなと実感してしまう。
のども乾くし、本当におっさんには厳しい環境だ。
「修太朗さん、ちょうど333万接続となりましたので、先ほどの戦いについてインタビューいいですか?」
「はい、大丈夫です」
333万接続か。ぞろ目だな。
いや、それとインタビューは何か関係があるのだろうか。
「大変な活躍でしたが、対オーガ戦はいかがでしたか?」
「はい、オーガと戦うのははじめてだったのですが、どうにか倒せてよかったです」
「オーガジェネラル、オーガロードの印象を聞いても?」
「オーガジェネラルはそこ迄強さは感じませんでしたがオーガロードはかなり強いと思いました」
「オーガジェネラルはそこそこですか。なるほど。オーガロードも最後はあっさり倒していたようにみえましたが」
「はい、湊隊長の戦い方を参考にさせてもらい、2匹目はスムーズに倒す事が出来ました」
「複数の魔法を発動後待機させていたように見えたのですが?」
「はい、湊隊長のように戦いながら発動というのは自信がなかったので、先に発動させておけばどうにかなるかと思いやらせてもらいました。
「では、あれは即興ということですか?」
「はい、思い付きだったんですけどどうにかなって本当に良かったです」
「修太朗さんならもっと強いモンスターでもどうにかしてしまいそうですね」
「精一杯がんばります」
”まじで?”
”あれ即興?”
”修太朗ヤバイ”
”333万もヤバイ。メインの総合チャンネル並み”
”オーガジェネラルはイージーだって。今の口ぶりオーガロードも問題にならなそうだな”
”もう修様はホーリー13で良くない? 修様最強”
”規格外いや人外”
”オーガロード2匹倒したことある現役っている?”
”修太朗は俺が育てた”
”修様からはおじさん臭がしない。いい匂いしそう”
”さすがに戦闘後の砂漠は臭うだろ”
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