いけ修太郎
「悠久の大地に座し全ての礎たるその力を貸したまえ。その強固な意志をここに示せ『アースフィスト』」
続けざまにこのフィールドの恩恵を得るであろう魔法を発動し、オーガジェネラルの一匹に放つ。
湊隊長に意識を取られていたので、俺の攻撃に反応することなく直撃した。
周りを巻き込まないよう威力は弱めにしておいたのでピンポイントでオーガジェネラルに命中する。
「グアアッ」
威力を抑えたせいで一発で倒す事は出来なかったが確実にダメージは与えた。
ダメージで完全に動きを止めたオーガジェネラルに向け走る。
剣を振るい、オーガジェネラルの腹を裂く。
斬った瞬間、いつもより手首と腕に抵抗がかかったせいで浅い。
なんだ?
オーガを斬った時とは異なる感触。
これがオーガジェネラルか。
ゴブリンキングに劣るとはいえ、オーガの上位種であることは間違いない。
大きくて筋肉質である分、確かに硬い。
まあ、硬いとはいえ生身だし当然剣で斬れる。
「ガアアアアアアアアアッ」
目の前で発せられるオーガジェネラルの咆哮は威圧感たっぷりで、身体が竦んでしまいそうになるけど攻撃しているのはこちらだ。
裂ききれなかった腹に向け再び剣を払う。
今度はもっと深く入るように、持つ手にも力を込めスパンといく。
今度は手ごたえ十分だ。
腹が裂け、そこから血が噴き出す。
「ググア」
やはり、オーガの上位種というだけあって腹が裂けているのにまだ消滅しない。
とんでもない生命力だけど、瀕死のダメージを与えたことにかわりはなく、もう勝負は決まったと言ってもいい。
突き刺すのは武器を奪われる危険性があるので、俺はそのまま腹に剣を叩き込む。
一度、二度、三度。
裂けた部分をめがけ剣を振る。
一度裂けた腹は、外皮と筋肉の強さを失っておりスッと刃が入った。
”修太朗キタ~~~”
”オーガジェネラルを一方的にボコってる”
”修太朗最強、無敵、やべえ”
”同接300万いった”
”300万人が修太朗の伝説を目撃”
”オーガジェネラルってオーガの下っ端?”
”WWWジェネラルは将軍とかだろ。上級だろ”
”勉強になりました。ありがとう”
”オーガジェネラル切腹”
”
完全に胴を切断したオーガジェネラルがその場から消失する。
残念ながらドロップはなかったけど、まずは一匹倒せた。
少し硬いので斬り方にコツは必要だけど
「修太朗さん」
「湊隊長、もう一匹に向かいます」
「わかりました」
俺はそのまま、西岡隊が交戦中の2匹目のオーガジェネラルへと駆ける。
西岡隊がチームで応戦しているので、邪魔をしないように俺もサポートだ。
お知らせ
HJ文庫モブから始まる探索英雄譚10が絶賛発売中です。
もう少し買ってもらえると来年11が出ます。
よろしくお願いします。
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