第3話さやかの憂鬱

さやかは夫の浮気を確信していたが、ついに月水金は帰りが遅くなるようになった。

渡は帰宅後直ぐにシャワーを浴び、ご飯を食べるととっとと、寝室に行く。

夫婦の会話がない。

さやかは月水金に、渡は女と会っているんだなと思ったが、渡を信じたかった。

ある晩、さやかは思い切って、渡に月水金が遅くなる理由を尋ねた。


「ねぇ、あなた。何で月水金はいつも帰りが遅いの?」

「……」

「答えられないの?」

「……今は答えられない。時が来たら話す」

「あっ、そう」


渡は寝室に向かった。

さやかは、友達のしゅん君に電話した。しゅんはさやかの中学時代からの友達。結婚して、2人の女の子のパパだ。その娘たちは、もう大学生である。

夫婦間の問題をしゅん君と話した。


しゅん君は、思い過ごしだ!と、言っていた。

月水金も何か理由があるのかも知れない。

毎日、彼のカッターシャツは香水の匂いがするし。

さやかは無職だ。専業主婦だ。

離婚はキツい。旦那を信じたい。でも、状況は浮気を示唆している。

渡より2時間遅く寝室に向った。

渡はイビキをかいて寝ていた。疲れている様子だった。


明日は昼間、しゅん君が休みらしいので、久しぶりに喫茶店で対面で話す事にした。

もう一度、離婚シミュレーターを体験した方が良いのでは?と、考えた。

間もなく、さやかも眠りに落ちた。

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