《登場人物整理 01》

《1年》

・石上 陽 (いしがみ・よう)

 生前は世界的指揮者であったが、48歳の時に突然の事故で亡くなり、かつての小学四年生の自分自身に転生する。

 中学に入るとすぐに、ドイツに留学。中学三年にして、若手指揮者の登竜門であるシャルズール国際指揮者コンクールで最年少優勝、さらに聴衆賞を受賞。賞を取ることが目的でコンクールに出たわけではない。

 中学三年の秋に故郷に戻り、残りの中学生活を美島中で過ごした後、矢作北高校を受験。

 彼の家の机の中には、かつての未来みらいに起こったことを記憶の限り書き留めたボロボロのノートと、黄色く光って浮いている『歪波ゆがみ命書めいしょ』という本がある。



・河合 水都 (かわい・みと)

 吹奏楽強豪の翔西中出身、女子。中学からフルートを始め、コツコツと努力して二年次にコンクールに出場。小学生の頃、従兄が出場した吹奏楽コンクールの全国大会において、数々の学校の演奏を聴いて感激し、自分も目指したいと志す。二年に姉の水葉がいる。



・狩野 未来 (かりの・みく)

 水都と同じく翔西中出身、女子。ユーホニアム経験者。金管五重奏でアンサンブルコンテスト東海大会で銀賞を受賞。言いたいことがあると顔に出るタイプ。兄が二人いる。



・岩月 大翔 (いわつき・ひろと)

 美島中出身、男子。楽器はトロンボーン。中3の秋に陽と出会ったことをきっかけに、引退せずにアンサンブルコンテストに出場、一気に東海大会まで駆け上がった。『美島中の金5』の一人。陽を心から信頼している。落ち着いた性格。弟妹が四人もいる。よくメガネを拭く。



・椎名 美音 (しいな・みおん)

 美島中出身、女子。ふわふわとした口調だが、超絶ハイトーンが得意なトランペッター。大翔と同様、陽との出会いに強い影響を受ける。『美島中の金5』の一人。



《2年》

・桐谷 有純 (きりや・あすみ)

 1stクラリネット、女子。吹奏楽部部長。生徒会長でもある。聡明だがイケイケな性格。



・宇佐美 奏 (うさみ・かなで)

 1stホルン、女子。副部長兼金管セクションリーダー。よく有純のサポート役として振り回されている。イケメンな性格が影響して、ホルンパートメンバーは奏の熱烈な支持者となっている。



・河合 水葉 (かわい・みずは)

 2ndクラリネット、女子。水都の姉。妹よりも子供っぽさがあるが、頑張り屋の妹のことを心から応援したいと思っている。



《大人》

・安藤先生

 55歳。丸メガネをかけた、白髪混じりの中年太り。指揮は4年前に矢作北に来てから経験。基本的にいつも笑顔で、生徒からもアンドーと呼ばれ、慕われている。生徒が自身の成長を喜んでくれることを教育の価値観として持っている。小倉&マーガリンのパンが好物だが、この健康に悪いパンを食べていることは妻に内緒にしている。



・瀬馬 進 (せば・すすむ)

 元・某証券会社の一般職。投資相談に来ていた陽に誘われ、定年後に陽と雇用関係を結ぶ。陽が経済的に目立つのを避ける理由で創った「ライズストン・プロダクション」という事務所の代表を務めている。

 投資業務だけでなく、様々な面で陽をサポートする、執事のような存在。業務は昼から夕方にかけてのみで、外勤が無い時は主に陽の自宅の一室で行っている。

 娘二人はすでに独立し、妻と二人暮らし。密かに陽のことを息子のように思っている。

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