第7話 後輩ちゃんの本音
(同じベッドで横になっている二人)
(数十秒ほど、莉々菜が息を整えるように深く呼吸する音のみ。心地よく疲れているような感じで満足気)
「ふぅ……」
「あのですねぇ、せんぱい」
「せんぱい~?」
「なんか、莉々菜に好き勝手して一人で満足しちゃってませんか~?」
「マッサージ攻撃でやり返していい気になってるだけだったら、せんぱいのこと嫌いになっちゃいますからね~?」
「にゅふふ、それが嫌なら、せんぱいからも『好きだ』とか『愛してる』だとか、あま~い言葉をかけてください?」
「ふぅ」
「わかってますよ。相手はせんぱいですもんね。無理は言いません」
「わ。腕枕。いいんですか?」
「ふふふ、莉々菜はせんぱいの腕を枕にしちゃうのが大好きだって、よくわかってくれてますね。感心感心です」
「せんぱいの腕が痺れるくらい、枕として使ってあげちゃいます」
(ベッドの上で体を移動させる音)
「んしょっ」
「ふふふ」
(腕枕中の莉々菜)
(主人公の耳元で話しかける囁き声:開始)
「やっぱり莉々菜は、せんぱいとこうしてベッドでダラダラくっついてる時が一番落ち着いちゃいます」
「夕方からなーんにもしないでダラダラするのは最高の贅沢ですよね」
「……今日もせんぱいが来てくれてよかったです」
「オンラインでの授業は楽ですし、莉々菜のスタイルにも合ってるんですけど、やっぱり無理やりにでも誰かに会う習慣があった時と比べると、なんだかトークの反射神経が落ちちゃった気がします」
「でも、ゼロにならないのはせんぱいがいてくれるからですよ?」
「せんぱいしかいない教室だったら、毎日でも通っちゃってたんですけどね」
「うふふ、せんぱいしかいないなんて。莉々菜しか得しませんよね」
「せんぱい相手だと、気兼ねなくなんでも言えちゃうから好きです」
「キョドったらどうしようとか、空気読めないこと言って嫌われちゃったらどうしようとか考えなくてもいいんですよね」
「甘えすぎですかね?」
「にゅふ、そう言ってくれるとすごく嬉しいですよ?」
「もっと近づいていいです?」
「おっぱいがせんぱいの脇に当たって、ぐにゅ~ってなっちゃいますけど」
「あはは、恥ずかしくないです。でも莉々菜の心音がせんぱいの脇から耳に伝わっちゃっうのは、恥ずかしいかも……」
「ドキドキを隠すのも今更ですね」
「せんぱいを好きなこと、隠したって意味ないですから」
(主人公の耳元で話しかける囁き声:停止)
「うふふ」
「せんぱい」
「ちゅっ」
「 (時折呼吸音を混ぜつつ、しばらく耳元でリップ音:『好き』と甘く囁きながら連呼したり、『止まらなくなっちゃいます……』と囁いたりしながらキスをする) 」
「ふふふ……せんぱいは罪作りな人ですよね」※倦怠感を滲ませながら
「お耳を見たら、ついやりたくなっちゃうんです」
「……あ、やっぱりわかっちゃいますか?」
「そうなんですよ。明日はスクーリングの日なんです」
「ちょっと不安になっちゃってるんですよね」
「やっぱり莉々菜にとって、校舎の見た目とか雰囲気って鬼門っていうか」
「想像しただけで胃がキリキリしちゃうんです」
「もう、嫌な人間関係は一度全部リセットしたはずなんですけど……わっ」
(ベッドで衣擦れの音。抱きしめられる莉々菜)
「だ、だいじょうぶですよ、せんぱい。心配しないでください」
「かえってせんぱいを不安がらせちゃいましたね? よしよし」
「ごめんなさい。大丈夫ですよ。だって今の莉々菜には、せんぱいがついてるんですから」
「こーんなにぴったりくっついちゃうくらい、すぐそばに、です」※囁き
「でも、せんぱいは、そういうところ本当に優しいですよね」
「あーあ、ダメですね。せんぱいがいると莉々菜はどんどんダメになっちゃいます」
「幸せな気持ちでいーっぱいになって、頭がほわほわしちゃいますから」
「でも、本当に心配しないでくれていいんですよ? 今日はいーっぱいせんぱいが構ってくれましたから」
「おかげで、お外に出る元気が充電されちゃいました」
「せんぱいは、莉々菜の大事な大事なライフラインですね」
「ありがとうございます、せんぱい」
「ずーっと、大好きですよ?」
「せんぱいも、これからもずーっと莉々菜と一緒にいてくださいね?」※ねだるように
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