第18話
次に見るのは鍛冶場だ。ここではゴーレムたちがせっせと鉄を叩いている。中の温度は人にはきついぐらい高く、ゴーレムたちでないと動き続けられないだろう。
「何かで温度は高いといいらしいと見たからな」
そのおかげか知らないが、叩いた鉄と叩いてない鉄の輝きが違う。実際に鑑定結果がこれだ。
鉄 ランク1
微量の魔力が含まれている。魔力の通りに少し補正がかかる。
精錬された鉄 ランク1
微量の魔力が含まれている。精錬したことで魔力の通りがよくなっている。魔力の通りに補正がかかる。
こんな感じで少しの補正が普通の補正になっている。試しに精錬された鉄でゴーレムを作ると動きがよくなった。
だが試しに精錬された鉄で鉄を切りつけてみたところ大きく切り裂くことができた。それからもいろいろと試したところ、面白いことがわかった。
まず俺が精錬された鉄で作った剣を振るうと、どちらの鉄も切り裂くことができた。だがゴーレムが振るうと、どちらも切り裂くことができなかった。
このことから振った人物のMPに影響を受けるのではないかと推測した。これならMPがないゴーレムは切り裂けなかったが、MPがある俺が切り裂けたのではないかと思ったわけだ。
「流石に豆腐みたいとはいかなかったが、それでもちょっと硬い程度の感触だったからな。それなら俺より力が強いゴーレムなら切れるだろうし」
まあもしかしたら違うのかもしれないと思って、魔石でMPを付与したゴーレムを作ってみた。これも検証のためだ。結果MPゴーレムだと、どちらの鉄も切り裂くことができた。このMPゴーレムは1000MPがマックスで、減らす方法がわからなかったから減った場合はわからない。
「とりあえずMPが道具の性能に重要なのはわかったな」
それだと今の自動学習のゴーレムたちには、精錬した鉄製の武器を渡してもMPがないから意味ないな。今のところは俺が操るゴーレム用だな。
「それからMPを、魔力を操れるようにしないとな。自由に操れるようになれば強い攻撃でもMPを消費して防げるようになるだろうし」
こうして日課にMPを操る練習が加わった。毎日MPをゴ-レム製造や武器製造で消費してたから感じることはすぐにできたが、操るのはなかなかうまくいかなかった。まあ日々練習だな。
それとこの精錬された鉄に施設を変えると各々の施設の性能が向上した。どうやらこっちも魔力の通りは重要のようだ。そんなわけで鍛冶場のゴーレムたちには頑張ってもらいたい。
「そういえばステータスを見てなかったな」
あんまり見てもどうしようもないからな。とりあえず見ていくか。
レベル21
HP 2100/2100
MP 2100/2100
スキル ポイント10
ゴーレム製造lv1
ゴーレム施設製造lv1
武器製造lv1
ゴーレム使役lv1
使役距離延長lv1
使役数増加lv1
アイテムボックスlv1
並行処理lv3
情報処理lv3
視界共有
物質鑑定
スキル詳細鑑定
「レベルが4上がって21になってるな」
スキルポイントが10もあるからいろいろと振ってみるか。そうした結果がこれだ。
レベル21
HP 2100/2100
MP 2100/2100
スキル ポイント3
ゴーレム製造lv1
ゴーレム施設製造lv1
武器製造lv1
ゴーレム使役lv2
使役距離延長lv2
使役数増加lv2
アイテムボックスlv1
並行処理lv5
情報処理lv5
視界共有
物質鑑定
スキル詳細鑑定
ゴーレム使役、使役距離延長、使役数増加のレベルを2に上げて、並行処理と情報処理のレベルを5に上げた。そして並行処理と情報処理のレベルが5になったせいか、なんか性能が大きく上がっている。レベル3の時は六体までが長時間動かせる限界だったが、レベル5では五十体でも余裕をもって動かせた。
「もしかしたら百体くらい動かせるかもしれないな」
そうなったらどうしよう……。いきなりいろいろと選択肢が増えて困るな。とりあえず五十体くらいのMPゴーレムを作るか? それでそのゴーレムたちをそれぞれのダンジョンの深部に向かわせるとか、遠征して新しいダンジョンを発見するとかあるよな。
「作ってから考えるか」
そのときの俺に丸投げすることにした。
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