第16話
少ししてコモンドックダンジョンのほうで三階層に行くための入り口を発見した。いつも通りツヴァイたち六体と新たに増やした六体の十二体のゴーレムに集まってもらう。
そうしてから三階層に進む。風景はこれまでと同じ草原だ。とりあえず進んでみると、遠くから二つの影がこちらに近づいてくるのが見える。どうやら三階層からは群れになって襲い掛かってくるようだ
「じゃあまずは二体のゴーレムが相手してみてくれ」
そう念話で指示する。前に出てきたのはオーソドックスな剣と盾を装備したゴーレムだ。これなら相手の戦力もわかりやすいだろう。
近づいてコモンドックを見るが、なんか一回り大きくなっている気がする。いや気のせいじゃないな。確実に大きくなっている。
ゴーレムたちがコモンドック?の突進を盾で反らそうとしたが弾かれた。どうやら大きくなっただけでなく、突進の速度とかも強くなっているようだ。幸いにも大きく弾かれなかったから、隙にはならなかった。
ゴーレムたちも盾で反らせないことを理解して、反らすのではなく受け止めてから押し出して隙を作ることにしたようだ。だがこれもコモンドック?は押し出されたら自分から跳んだのか、距離を取っ手着地した。これじゃあ追撃は無理だな。
それからしばらくは泥仕合になったが、疲れないかつ学習していくゴーレムと生物のコモンドック?ではゴーレムの方が時間が経つごとに有利になる。結局コモンドック?のスタミナが切れかかったところをゴーレムが剣で切り裂いて終わった。防御面はそれほど変化はなさそうだったが、HPが大きくなった分だけ増えた印象だ。
回収した毛皮を鑑定すると、コモンジャイアントドックの毛皮という名前だった。
「それにしてもゴーレムたちが一対一じゃあ通用しないとはな」
まあ今までだと力押しでどうにかなったのもあるだろうからな。この機会に技量とかを磨いてもらうか。人数を増やせば楽に倒せるかもしれないが、今後のことを考えると技量を上げて損はないだろう。
「生身だったら難しいかもしれないが、言い方は悪いが替えが効くゴーレムだからできることだな」
とりあえずしばらくは集団で行動してもらったところ、どうやら二から三体の群れで行動することが分かった。だからゴーレムたちを四体ずつの三つに分けて行動してもらう。戦う三体のゴーレムと不測の事態になった時の予備の一体の合計四体だ。これなら大丈夫だろう。
それと薬草などを見かけたら採取してもらったが、どうやら一階層と変わりはないようだ。でも見かける数は多いから深い階層ほど採れる数は増えるのかもしれない。
「それならコモンアントダンジョンの方も深い方が、たくさん鉄をとれるかもしれないな」
まあそっちはしばらくかかるかもしれないが。とりあえずしばらくはここで技量上げだな。どうせならアインとツヴァイの班を交代させてもいいかもな。
そんなことを考えつつ、今日も一日が過ぎた。
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