第7話

「そういえば買い置きの飲み物が減ってきたな」


 囮で釣り作戦がうまくいって、倒したコモンドックが多くなったからか魔石が二個もドロップした。そうしてホクホク顔で家に帰ってきたが、飲み水が少なくなってることに気づいた。今は秋頃だからそこまで消費しないが、それでもなにか対策をした方がいいだろう。


「ゴーレム施設製造に何かないかな」


 たくさん施設があるんだよな。前にも確認した農園や工房も種類が多いし。それ以外も見ていくと発電施設やゴーレム系の施設として自動修復や学習させたりなんかがある。


「お、これとかどうだろう」


 見つけたのは水産施設という名前の施設だ。なんと魔力を使って水自体を生み出す施設らしい。何ともファンタジーだが、まあこういう世界になったと慣れないとな。


「といっても必要な資材が多くて、今の状態だと足りないか?」


 どうやらランク0でもいいが大量に資材が必要だ。それにできればランクが高い方が生産力も上がるからそっちが望ましいが無理だろうな。


「とりあえずそこら辺にある車とかを拝借するか。もう今なら放置してるのは取ってもいいだろうし」


 そうすればたくさん資材が確保できるな。じゃあ今日の夜は資材を集めるようにするか。夜の方が文句を言いに来るやつとか少なそうだし。


「もしできるなら建物ごと持っていければいいな」


 そうしたら早く集め終わるだろうし。というかいきなり車とかなくなったら、何かしら噂は広がるんだろうな。


「まあどうしようもないからステータスを見てみるか」


荒谷あらや形徒けいと 男性 ゴーレム使い Aランク

レベル7

HP 700/700

MP 700/700

スキル ポイント3

ゴーレム製造lv1

ゴーレム施設製造lv1

武器製造lv1

ゴーレム使役lv1

使役距離延長lv1

使役数増加lv1

アイテムボックスlv1

物質鑑定

詳細鑑定


「レベルは4から7になってるな。たくさん倒したけど同じくらいしか上がらなかったか」


 やっぱりレベルが上がるごとに必要な経験値も多くなるのか。まあスキルのためにも上げれるだけ上げたいな。


「スキルはどうするか、特に上げたいスキルはないから貯めとくか新しいスキルを習得するか」


 リストもざっとしか見てないから詳しく見ていくか。あまりの多さに脳が疲れるけど、やらないといけないから頑張るか。

 そうしてしばらく見てみると良さそうなスキルを見つけた。視界共有のスキルで、繋がりがある存在と視界を共有できるようになるスキルだ。ゴーレムには視界がないと思ってスルーしそうになったが、念のためアインに聞いたら視界があるらしい。


「というか全方位がわかるらしいから、不意打ちは効かないよな」


 まあ俺が見るとなると確実に酔うか頭が痛くなりそう。だから前回見つけた情報系スキルの並行処理スキルと情報処理スキルも一緒に習得しないといけないと思う。

 これらを習得すれば遠くの安全地帯から指示ができるようになる。この先俺が狙われることもあるだろうから、それ対策にもなるはずだ。


「それに指示出しながら、いろいろなことができるようになるのはありがたい」


 ゴーレムを製造できるのは俺だけだし。それにゴーレムを製造しつつ素材や資材を獲得できるようになるかもしれない。


「じゃあとりあえず習得するか」



荒谷あらや形徒けいと 男性 ゴーレム使い Aランク

レベル7

HP 700/700

MP 700/700

スキル ポイント0

ゴーレム製造lv1

ゴーレム施設製造lv1

武器製造lv1

ゴーレム使役lv1

使役距離延長lv1

使役数増加lv1

アイテムボックスlv1

並行処理lv1

情報処理lv1

視界共有

物質鑑定

スキル詳細鑑定


「こんな感じになったけど一先ず試してみるか」


 犬ゴーレムをアイテムボックスから取り出して、視界共有を使ってみる。すると自分の視界と犬ゴーレムの視界が共有される。


「これ、慣れないときついな!」


 しっかり情報処理系のスキルは機能しているが、そもそもの慣れが必要な感じだ。たぶん同じ人間の視界なら普通に問弾無いだろうけど、ゴーレムの視界だからだろう。


「一旦解除してと、あー落ち着く」


 しばらくは視界共有しても、俺自身が動けなくなりそうだ。


「そういえば魔石が2個あるからゴーレム作るか?」


 作るなら素材はコモンドック系か土系のどちらかにするか……。コモンドック系だと人狼みたいな感じに作ろうかな。土系だとアインと同じような感じでいいかな。


「寝て起きたら決めるか」

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