スマホ依存の明るいバカップルに、乾杯!でも、モヤモヤ

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 明るいカップルのスマホ劇場でも、楽しんでください。スマホの使い方も生きかたも、人それぞれ。

   (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

    ☆

リゾート島で、バカンスを楽しむ彼女。

 怖い動物がいる島かもしれないのに、のんき。

 付き合っている彼が、こう言ってくれていたからだろう。

 「心配は、いらない。ここからあのリゾート島に泳いでいって、バカンスを楽しんできなよ。平気さ。困ったことがあれば、俺を呼んでくれ」

 「わかった。けど…」

 彼女には、納得がいかない点が残る。

 「そこまで私のことを心配してくれているのに、この人はどうして、私と一緒に泳いで南の島にいってくれなかったの?」

 背丈に合わせオーダーメイドしたロングチェアに寝そべり、太陽を眺める彼女。

 「何で、私だけ…」

 そんな彼女様子を、 100メートル以上離れた対岸から眺める彼。

 彼女のことを、見守っているらしい。

 ストーカーでは、ない。

 「気になるなあ。どうして、私のいる島にきてくれないのかな?」

 彼女がつぶやくと、ある問題が発生。

 「キャッ!」

 対岸の彼に手を振る、彼女。

 「エス、オー、エス!エス、オー、エス!助けて~!」

 南の島には、携帯電話もスマホも持ってきていなかった。

 「助けて~!」

 約30分後。

 ピンチが何とか収まったのか、彼女が対岸に戻ってきた。

 「どうして、私を助けにきてくれなかったの!」

 「それは…」

 「助けを呼んだのに!」

 「…ごめん」

 「対岸からでも、私の様子がおかしいって気付いたでしょ?」

 「…ごめん」

 「あなたと私は、たった 100メートルしか離れていなかったでしょ!」

 「…」

 「泳いで助けにきてよ!」

 「…」

 「そうだ、私、スマホを持っていたんだった!忘れてた!」

 彼女だけでなく、彼の顔まで、一気に赤くなった。

 

   (この話の意味)

 彼女は、怒った。

 「どうして、私を助けにきてくれなかったのよ!たった 100メートルしか離れていなかったのに!泳いで、助けにきてよ!」

 「ごめん」

 「もう!」

 「でも、、おかしいなあ…。君、スマホを持って島に渡っていたんじゃないの?」

 「そうだった…」

 「お前のスマホなんか、こうしてやる!」

 「あ、やめ!」

 「ラブラブ、ハート!」

 2人の顔が赤くなったのは、彼が、彼女のスマホを燃やしたから。

 あ、バカップルだ。

 エモいなあ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スマホ依存の明るいバカップルに、乾杯!でも、モヤモヤ 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ