「びぎゅもたぁ!?(どうしてこうなった!?)」 呪力360で危険視される世界で鍛えすぎた俺、 ◤異例◢の呪力1万3584に到達。ラスボス扱いで草枯れる【るし、あ?(俺が、呪いの王?)】
第19話はじめての妖魔討伐!(えいえいおー!)
第19話はじめての妖魔討伐!(えいえいおー!)
術師登録試験の日はあっちゅーまに決まった。
どうやら俺VSイラガの動画を誰かが撮って拡散したらしい。
それにミズホは『うンぎゃーーーッ!? わたくしのウタを無断で撮るなんて許せねぇ殺すッッッ!』とか叫んで釘バット持って家から飛び出そうとしてたが、そこはメイドのクレハさんが羽交い絞めにして止めた。
まぁともかく、その映像を見た『呪術総會』のミズホの知り合いらしい人が、
“こんな危険赤ちゃん、一般人として野に放置しておくわけにはいかない”
と言いに来て、数日後の集団試験に俺は急遽ねじ込まれることになった。
ちなみにミズホは「ウタは危険赤ちゃんじゃなあああーーーい! ウタは優しいの言ったこと全部受け入れてくれるの! ママだけの王子様なの!」と狂乱してたが、そこはメイドのクレハさんが殴って止めた。
愉快な家になったものだ。
というわけで試験までの数日。
俺は落第して恥をかかぬよう、実践訓練をすることにした。
「ごるふぼぉる(うし、『妖魔』討伐依頼受けるか~)」
◆ ◇ ◆
というわけでやってきました山間の村落。
四条家の管理する土地の一つだ。
「かれはない(自然豊かだなぁ~)」
場所は埼玉の
東京から
「えへへ~ウタとデート♡」
「奥様、私もいますよ?」
「なんでいるのよ」
「二人っきりにしたら絶対手を出すからですよ……」
ちなみにミズホと和服メイドのクレハさんも一緒だ。
俺的には呪力パワーで一人で行ってもよかったのだが、ミズホが、
『じぬ~~~~~~!? ウタの吐き出した二酸化炭素入り空気しかママ吸えないから、離れすぎたらじんじゃう゛~~~~~~!!!』
とバタバタ痙攣するから、連れてきた。
「しすてむしょうがい~(ミズホはシュールだなぁ)」
「“やれやれ”って顔で済ませないでくださいウタ様。マジでこの毒女の存在はガチ否定したほうがいいですよ?」
そんな風に三人仲良く話しながら、村の中に入っていく。
すると、
「ぁ、アンタたちが四条イラガ様の代行で、妖魔を狩りに来てくれた人かい……?」
よぼよぼのお爺さんが声をかけてきた。
俺たちのこと待ってたっぽいし村長さんかな?
「わっ、ウタ以外の男性だ!? ウタガード!」
「奥様、ウタ様を顔面に張り付かせないでください。――申し遅れました、私たちは大文字家の呪術師たちです。四条家とは、まぁ、信頼厚き関係のため、助っ人で参りました」
半分嘘である。
四条家の代わりに討伐依頼を受けに来たのは本当だ。
が、そもそもそうなったのは、俺がイラガをぶっ飛ばしちゃったからなんだけどな。
信頼とか皆無だよ。
「は、はぁ、そうですか。……なにはともあれ助かります。ウチの村はこの通り、寂れてましてね。上納金もろくに払えないゆえ、四条様には長らくほったらかしにされてたのですわ……」
ユキネママ様から聞いていた話だ。
当主のイラガは知っての通り性格がアレなため、金払いのいい土地ばっか守ってたそうだ。
困ったやつだぜ。心と性器改めてこい。
「ウタシールド!」
「奥様、ウタ様の上着に顔つっこまないでください。伸びます」
「ちっちゃいおへそ発見! かわいー!」
「聞けよ。……はぁーー……この奇人のことは置いておいて、仕事の話をしましょう」
クレハさんが取り仕切ってくれる。
出来る人だ。
「さて、アナタが村長でよかったですね?」
「は、はいそうです」
「では村長。この村付近で出る妖魔について、詳しいお話を聞かせてくれますか?」
「ッ!?」
問いかけられると、村長さんが震えた。
「ぁっ、アレは、女の姿をした妖魔です。今は廃神社に住み着いていて、毎月……村人の血肉を献上するよう言ってきて……!」
拳を握る村長さん。
よく見れば彼の人差し指は、欠けていた。
「呪術師様がた。どうかあの妖魔を、あの『五本の尾が生えた女』を、討伐してくれませぬか!?」
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