絶景


「大好きだよ――、親友。」


君の言葉、それは私の力。

君の笑顔、それは私の勇気。

私は君に生かされてきたんだ。

これは、私と、その親友の物語。


生きる意味なんて、分からなくて。

ただただ意味もなく毎日を過ごした。

死んだように、と言えば分かりやすいだろうか。

なんというか、この世が息苦しいのだ。

この世に溢れている、笑顔ってなんの意味があるのだろうか。

人間は笑う。

心の底から、楽しく、全力で。

――羨ましい、なぁ。

何をしたって認めて貰えない。

何を頑張っても、欲しい言葉が貰えない。

なんでだろう。

私が何か、悪いことをしただろうか。


人生って、旅だ。

長い、長い、終わりの見えない旅。

苦労することもある。

旅してきた友との別れに涙することもある。

でも、ずっとずっと続いていくんだ。

だから、ほんのちょっとのことで挫けちゃ、いけない。


ずっと努力してきた。

でも、認めてもらえなかった。

それが、悔しくて、悔しくて。

でも、ずっと笑顔を浮かべていなくちゃ、嫌われるから。

私はずっと、頑張ってきた。

でも、報われなかった。

ずっと、ずっと。

でも、ついに私にも、絶景が見えた。

山の頂上から見えるこの景色は、息を飲むほど美しかった。

それが、君だ。

君の生命いのちは、私に救われたって君は言うけど、私の生命いのちも君に救われたんだよ。

私は、今君のおかげで生きていけているんだ。

君が、笑ってくれたから。

君が、そばに居てくれたから。

君が、私を導いてくれたから。

だから、私は生きることが出来た。

心の底から笑えた。

「笑う」って、こんなに楽しくて、幸せなことなんだって分かった。

それを、教えてくれたのは君だよ。

他でもない、ただひとりの存在。

あの絶景を見れたのは、君のおかげ。

だから、


「ありがとう。」


この思いを、君に伝え続ける。

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