第3話 異世界に街を作る



大輔、はじめ、さつきの三人は、異世界への扉を再び開いた。彼らが目指すのは、前回見つけた広大で安全な場所だった。今回は、そこに自分たちの拠点となる街を作る計画だ。


「この場所に街を作るってすごいことだよね」とはじめが興奮気味に言った。


「まずは基礎をしっかり作らないとね」とさつきが答えた。


「ノートを使って街を作るための道具を用意しよう」と大輔が提案した。


大輔はノートを開き、街を作るための特別な道具を描き始めた。彼が描いたのは、「建物を建てるペン」だった。このペンは、空中に建物の輪郭を描くことで、そのまま実体化するという魔法のような道具だ。


「これで準備は整った。まずは家を建ててみよう」と大輔が言い、ペンを手に取った。


彼は広場の中心に立ち、ペンを使って空中に家の輪郭を描き始めた。ペンが描くラインは青く光り、その光が次第に形を成していく。そして、家の輪郭が完成すると、光は消え、そこには立派な家が建っていた。


「すごい…本当に家ができた!」とはじめが感嘆の声を上げた。


「これならどんどん建物を作れるわね」とさつきが興奮して言った。


三人はペンを使って次々と建物を建てていった。まずは、住居や倉庫、共同の広場を作った。それから、食料を保存するための冷蔵庫や、生活に必要な道具を収納する棚も作り出した。


「次は水と電気の設備を整えよう」と大輔が言った。


大輔はノートを使って「水道を作るホース」と「太陽光発電パネル」を描き出した。ホースは地下に井戸を掘り、そこから水を引き出すことができるもので、パネルは日中の太陽光を吸収して電力を供給するシステムだ。


三人はホースを使って井戸を掘り、水道システムを構築した。ホースを地面に差し込むと、瞬く間に井戸が掘られ、水が湧き出てきた。その水をパイプで各建物に引き込み、水道の蛇口をひねると清らかな水が流れ出た。


「これで水の問題は解決ね」とさつきが満足げに言った。


次に、太陽光発電パネルを設置した。パネルは屋根に取り付け、日中に集めたエネルギーをバッテリーに蓄えた。これで夜間も電気を使うことができるようになり、照明や電化製品が使えるようになった。


「これで電気も使えるようになった。どんどん快適になってきたね」とはじめが喜んだ。


「次は農地を作ろう。自給自足のためには食料が必要だ」と大輔が言った。


三人は広場の近くに農地を作ることにした。ノートを使って「種まき用のペン」と「灌漑システム」を描き出し、農地の整備を始めた。種まき用のペンを使うと、ペン先から種が自動的に蒔かれ、灌漑システムで効率的に水を供給することができた。


「これで食料も確保できるわね」とさつきが安心した。


「でも、まだまだやることがたくさんあるよ。もっと大きな街にするためには、いろいろな設備が必要だ」と大輔が言った。


「まずはこの場所をしっかり整備して、安全な拠点にしよう」とはじめが提案した。


三人はさらに街の整備を続け、周囲の土地を開墾して広大な農地を作り、家畜を飼うための牧場も整備した。ノートを使って描いた道具を駆使し、効率的に作業を進めた。


「この街、本当に素晴らしい場所になってきたね」とさつきが感心した。


「うん、僕たちの努力が実を結んでいるんだ」と大輔が誇らしげに言った。


「これからもたくさんの冒険をして、この街をさらに発展させていこう」とはじめが意気込んだ。


夕方になると、三人は広場のベンチに座り、今日の作業の成果を振り返った。街はどんどん発展しており、彼らの新たな拠点として機能し始めていた。


「明日も頑張ろう。まだまだやることがたくさんあるからね」と大輔が言った。


「そうね。次はもっと大きな施設を作りたいわ」とさつきが夢見るように言った。


「おやすみ、みんな」とはじめが言い、三人はそのまま広場で眠りに落ちた。


こうして、彼らの異世界での冒険は続いていった。次の日も、三人は新たな発見と冒険を求めて広大な異世界の中を探検し続けるのだった。

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