不思議なノートとVRゾンビリング 第3話



次の週末、大輔、はじめ、さつきの三人は再び公園に集まり、リングを使ってゾンビと戦う遊びを楽しんでいた。彼らはVRゾンビゲームの魅力にすっかりハマっていた。


「このリング、本当にすごいよね。まるで現実にゾンビがいるみたいだ。」はじめが感心しながら言った。


「そうだね。でも、実際にはゾンビも武器もバーチャルだから、触れることも触れられることもないんだよね。」さつきが補足した。


「うん。でもそれがまた面白いんだよ。」大輔が笑顔で言った。


その時、遠くから聞こえる声が彼らの注意を引いた。何人かの通行人が、ゾンビが見えると騒ぎ始めたのだ。


「えっ、リングを付けてないのにゾンビが見えるって?」はじめが驚いた。


「どうして?」さつきが困惑した表情で言った。


「もしかして…リングの力が拡散しているのかも。」大輔が推測した。


三人は急いで通行人たちの元に向かった。そこには、リングを付けていないはずの人々がゾンビを指差して騒いでいた。


「本当にゾンビが見えるの?」一人の男性が驚いた表情で言った。


「うん。バーチャルゾンビだけどね。触れることも触れられることもないから安心して。」大輔が説明した。


「でも、どうして急に見えるようになったんだろう?」さつきが疑問を口にした。


「たぶん、ノートの力が強すぎて、リングを付けていない人にも影響を与えているのかもしれない。」はじめが答えた。


「このままではパニックになるかもしれない。どうしよう?」大輔が心配そうに言った。


「一旦リングを外して、装置を停止させるべきかもしれない。」さつきが提案した。


三人はリングを外し、装置のスイッチを切った。しかし、ゾンビはまだ見え続けていた。


「おかしいな。どうしてゾンビが消えないんだ?」はじめが不思議そうに言った。


「もしかして…一度拡散した力は、簡単には消えないのかもしれない。」大輔が推測した。


「どうしよう。これじゃあ、町中の人がゾンビを見てしまう。」さつきが心配した。


「もっと強力な対策が必要かもしれない。ノートを使って解決策を見つけよう。」大輔が決意を固めた。


三人は再びノートを取り出し、ゾンビを消す方法を考え始めた。


「ゾンビを消すための装置を作ってみる?」はじめが提案した。


「それもいいけど、もっと根本的な解決が必要かもしれない。」さつきが続けた。


「そうだね。ノートに、ゾンビを見えなくするリングを描いてみよう。」大輔が言った。


大輔はノートに新しいリングを描き始めた。このリングをはめれば、ゾンビが見えなくなる仕組みだ。


「これでどうかな?」大輔が新しいリングを完成させた。


「試してみよう。」はじめが言った。


三人は新しいリングをはめ、装置を再び起動させた。すると、ゾンビが見えなくなった。


「やった!ゾンビが消えた!」さつきが喜んだ。


「これで問題は解決したみたいだね。」はじめが安心した表情で言った。


「でも、まだ慎重に使わないとね。」大輔が注意を促した。


三人は新しいリングをクラスメイトたちにも配り、ゾンビが見えなくなるようにした。クラスメイトたちも喜んでリングを受け取り、再び安心して遊びを続けることができた。


「これで一安心だね。でも、次はもっと注意して使わないと。」さつきが言った。


「うん。ノートの力はすごいけど、それをどう使うかが大切なんだ。」大輔が答えた。


「次の冒険はもっと計画的にやろうよ。」はじめが提案した。


「そうだね。みんなで力を合わせて、もっと楽しいことを見つけていこう。」大輔が笑顔で答えた。


彼らの冒険はまだまだ続く。リングとノートの力を使って、これからも多くの場所で新たな発見や挑戦が待っていることだろう。クラスメイトたちとの絆を深めながら、彼らは次の冒険に向けて準備を進めていった。

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