第16話 空を飛ぶ靴
大輔たちは、前回の時間を止める腕時計の成功を受けて、新たな道具作りに挑戦することに決めた。今回は、空を飛ぶことができる靴を作ることにしたのだ。
「飛べる靴か…これも面白そうだね!」とさつきが目を輝かせながら言った。
「うん、きっと楽しい冒険ができるはずだよ。」と大輔が同意する。
「よし、さっそくノートを使ってみよう。」とはじめが言って、三人は大輔の家のリビングに集まった。大輔はノートを取り出し、ページを開いて飛べる靴の絵を描き始めた。
「飛ぶためには、どういう仕組みが必要だろう?」と大輔が考えながら絵を描く。
「軽くて、空気を掴めるようなデザインがいいんじゃないかな?」とはじめが提案する。
「そうだね。それに、どこかにスイッチをつけて、飛ぶ力を調整できると便利かも。」とさつきが付け加えた。
三人は意見を出し合いながら、飛べる靴のデザインを決めていった。ノートに描かれた絵は、シンプルでありながら機能的な靴で、空気を掴むための特殊な素材が使われているというアイデアが盛り込まれていた。
「よし、これで完成だ!」と大輔が絵を描き終えた瞬間、ノートが光を放ち、目の前に靴が現れた。
「すごい、実際に靴ができた!」とさつきが驚きの声を上げた。
「早速試してみようよ!」とはじめが興奮気味に言った。
三人は靴を手に取り、それぞれ試す準備をした。大輔がまず靴を履き、リビングの広いスペースで試すことに決めた。彼は靴を履いてみると、意外にも軽く、履き心地が良かった。
「いけるかも!」と大輔が言って、靴を履いたままジャンプしてみる。
瞬間、体が浮き上がり、空中でふわりと浮く感覚がした。「わあ、これが飛ぶってことか!」と大輔が興奮しながら空中を旋回する。
「すごい、ほんとうに飛べるんだ!」とさつきが感心しながら見守る。
「じゃあ、私も試してみるよ!」とはじめが靴を履き、同じようにジャンプしてみる。
「うわあ、これも楽しい!」とはじめが空中で楽しげに飛び回る。
三人は次第に空中での飛行に慣れていき、リビングの中を飛び回る楽しさを堪能した。飛行の感覚をつかんでくると、さらに高くジャンプしたり、空中でのトリックを試してみたりした。
しかし、飛行していると、靴のバッテリーが減少し始めることに気づいた。靴が徐々に重くなり、浮力が弱くなっていった。
「バッテリーが切れそうだね。」と大輔が気づいた。
「そうだね、次に使う時は充電が必要かもしれない。」とさつきが言う。
「まあ、それも楽しみの一部だよ。」とはじめが笑顔で言った。
三人は飛べる靴を使っての冒険を終え、ノートに描いた飛行靴を片付けることにした。
空の冒険
次の日、大輔たちは学校の帰りに公園で飛べる靴の再試験を行うことにした。公園は広く、飛行するには最適な場所だった。
「今日は公園でたくさん飛ぼう!」とさつきが元気よく言った。
「いいね。空中での冒険が楽しみだよ。」と大輔が笑顔で答える。
公園に着くと、大輔たちは靴を履き直し、飛行の準備を整えた。広い空を見上げると、青空が広がり、飛行には最適な日だった。
「よし、飛んでみよう!」と大輔が言って、まず空中に飛び上がる。さつきとはじめもそれに続いた。
「うわー、気持ちいい!」とさつきが空中での爽快感を楽しんでいる。
「本当に素晴らしい景色だね。」とはじめが言いながら、空の上を飛び回る。
三人は公園内を自由に飛び回りながら、空中でのさまざまなアクロバットを試してみた。地上では味わえない感覚に、彼らは夢中になっていた。
しかし、楽しんでいる最中に予期しない出来事が発生した。近くの公園で遊んでいた子供たちが空中で浮かんでいる大輔たちを見つけ、驚きの声を上げた。
「見て!空に人がいる!」と子供たちが叫びながら指を指していた。
大輔たちはその反応に気づき、少し焦りながら地上に降りて、周囲の人々の視線を避けようとした。
「まずい、目立ってしまうかも。」と大輔が心配そうに言った。
「どうしよう?」とはじめが問いかける。
「とりあえず、一度ノートに戻って、計画を立て直そう。」とさつきが提案した。
三人は公園を後にし、再び大輔の家に戻ることにした。彼らはノートに戻り、今後の使い方について相談することにした。
「やっぱり、周りの人には気を付けないとね。」と大輔が真剣に言う。
「うん、これからはもっと慎重に使う必要がありそうだね。」とさつきが同意する。
「それでも、飛ぶ楽しさは忘れられないね。」とはじめが笑顔で言う。
三人は新たな計画を立てながら、今後も楽しい冒険を続けていくことを誓った。彼らの友情とノートの力が、これからも様々な驚きと楽しさをもたらしてくれることを楽しみにしていた。
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