第6話 日常に溶け込む不思議

春の日差しが柔らかく照りつける午後、大輔、はじめ、さつきの3人は、再び大輔の家に集まっていた。大輔はノートをテーブルに広げ、何を作るかについて話し合っていた。


「さて、次は何を作ろうか?」と大輔がノートを見ながら言った。「昨日はポータル装置を作ったけど、今日はもっと日常的なものがいいかも。」


「そうだね」とさつきがうなずいた。「例えば、学校で使うような便利な道具とかどう?」


「学校で使える道具か…」と大輔が考え込む。「それなら、例えば、教科書を開かなくても内容が浮かび上がる装置なんかが便利かもね。」


「それ、面白そう!」とはじめが目を輝かせた。「勉強が楽になりそうだし、授業中にこっそり使えるかも。」


「じゃあ、そんな装置を作ってみよう!」と大輔が決断した。ノートに教科書の内容が浮かび上がる装置の設計図を描き始める。


設計図はシンプルだった。透明なスクリーンのようなものが、開いた教科書の内容を空中に表示する仕組み。ノートのページに絵を描き終えると、すぐにその装置が実物として現れた。


「できた!」と大輔が声を上げた。テーブルの上に、透明なスクリーンが浮かび上がっていた。「これで、教科書を開かずに内容が確認できるよ。」


さつきが興味津々で装置を操作し始めた。「これ、すごく便利だね!授業中に使えそう。」


「実際に使ってみよう!」とはじめが提案した。さっそく、彼は自分の教科書を取り出し、スクリーンに近づけた。すると、スクリーンが教科書の内容を浮かび上がらせ、文字が空中に映し出された。


「これ、本当にすごいな」と大輔が感心して言った。「授業のノート取りが楽になるね。」


「確かに」とさつきがうなずいた。「でも、これを使うときは注意が必要だね。他の人に見られないようにしないと。」


その後、3人は装置を使って教科書の内容を確認したり、少し勉強したりして楽しんだ。普通の授業が不思議な装置によって一層面白くなり、3人は新しい発明に興奮を覚えた。


「これで、学校生活がもっと便利になるね」とさつきが微笑んだ。「でも、他にももっと日常的に使える道具があったらいいな。」


「うん、たとえば、掃除が楽になるような道具とか」と大輔が提案した。「例えば、部屋が自動で掃除される装置なんかどう?」


「それもいいね!」とはじめが同意した。「部屋が常にきれいになるのは最高だね。」


大輔がノートに部屋が自動で掃除される装置のデザインを描き始めた。設計図は、部屋の隅に設置する小さなロボットが、掃除を自動で行うというシンプルなものだった。ノートに絵を描き終えると、そのロボットが実物として現れた。


「これが掃除ロボットだよ」と大輔が説明した。ロボットは小さくて、部屋の隅で静かに動き回る。


「すごい、これで掃除が楽になる!」とさつきが喜んだ。「これで、もっと快適に過ごせそう。」


「試してみよう!」と大輔がロボットを操作し始めた。ロボットは自動的に部屋の隅を掃除し、きれいにしていった。


「これ、便利すぎるね」とはじめが感心した。「家事がかなり楽になるよ。」


「でも、これも他の人には見られないようにしないとね」とさつきが注意を促した。「私たちの秘密だから。」


その後、3人は掃除ロボットを使いながら、楽しく会話を続けた。ノートの力で日常が少しずつ変わっていく様子を楽しみながら、新しい発明がどんどん増えていった。


「次はどんな道具を作ろうか?」と大輔が提案した。「何かアイデアがあれば、どんどん試してみよう!」


「うーん、例えば、冷蔵庫の中身が自動で管理できる装置なんかどう?」とさつきが考えた。「食材が足りなくなったら、自動で補充される感じで。」


「それは面白そうだね!」とはじめが興奮して言った。「それなら、買い物も楽になるし、無駄が減るかも。」


大輔がノートに冷蔵庫の自動管理装置のデザインを描き始めた。ノートに描いた図が現実となり、装置が実物として現れた。これでまた、新しい便利な道具が日常に加わった。


「こうやって、少しずつ日常が変わっていくのは楽しいね」とさつきが笑顔で言った。「これからも、いろいろな道具を作ってみよう!」


「うん、楽しみだね」と大輔がうなずいた。「ノートの力を使って、日常がもっと楽しくなるよ。」


こうして、大輔、はじめ、さつきの3人は、ノートを使った不思議な日常を楽しみながら、新しい発明を続けていった。日常が少しずつ変わっていく様子を見ながら、彼らの友情と冒険心がますます深まっていった。

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