第137話
今日は本当に各ギルド支部に呼ばれないと言われたので、リンド=バーグさんを信用してサンゴの化石と砂利を研磨することにした。部屋で研磨の件なんだけど、リンド=バーグさんとパイク=ラックさんが、俺の作業は大して音も埃も出ない事と、作業理由は職校に新規で通うことになるドワーフが得意分野の練習をしておきたいと言っている、という説明をしてくれたので問題なく作業出来ることになった。
砥石問題は昨日サモンフライのお店に行く前にリンド=バーグさんが砥石屋さんに連れて行ってくれたので呆気なく解消。鉱石や魔物素材を研磨するのに使い勝手の良い物を何個か買ってもらった。あと、乾燥
パイク=ラックさんは【蛇魚】を入れる木桶を作る計画をしていたので材木店にも行ったよ。新品のスライム
砥石屋の次に全員で銘木店に向かった。エルフが素材指定で注文してくる杖に使う木材でもない限り、木材は普通に材木店や製材所で購入する。パイク=ラックさんは店内で桶用の素材を吟味してたハズなんだけど、俺が気付いた時には【
「猫とは直接関係が無いハズなのに、何故か【
それはきっと、「お
そう言えばリンド=バーグさんも武器に使う木材を購入していた。チーウ=エーツさんのツルハシとシャベルの柄用なんだとか。『スワロー』に着いたらアリサさん所属の『地底
こうして店を覗いてみて分かったことは、無理やり素材を取りに行かなくてもいいし、流しの職人として依頼を請けて納品しても問題ないことだとか、職人業で食えなくとも素材を卸して生活出来るとか、そんな事だった。リンド=バーグさんも木賊を育てて砥石屋に卸して小遣い稼ぎをしたことがあるんだとか。
さて、サンゴの化石の研磨を再開しよう。今回はノートの左側のみの記載でいいかな。特に隠すことも無いしな。いや、あれですよ、あれ。
“ 初めて買った掘り出し物がコレです! パット見でジャンクなズリ石かクズ鉱石なんだけど、端にチラッとサンゴっぽい筋があるのを見逃さなかったボク凄くない? ドヤッ!!”
とかね、書こうと思えば書けるのよ。そして葬儀の席で…以下省略。
磨き終われば完成形になる様に整形してあるので、粗めの乾燥
#400→#600→#800→#1000→#1500→#2000と細かく丁寧に研磨するのと
#400→#800→#1500と番手のショートカットをしながら研磨する
…のとで比較をしてみたんだけど、キッチリ傷を消せるんならショートカット消費でも問題なかったのだ。確かに複数の番手の耐水ペーパーを使えば傷は目立たなくなっていくんだけど、実は最初にいかに大きくて深いキズを付けないかが研摩を楽にするポイント。なので、異世界の木賊でも上手く使ってやれば何とかなるハズだ。
フィニッシュ用の金剛砂とかガラス研磨剤とか有るのかな? 鹿の角や備長炭で擦るとか? 代替え品は有るのか? それこそ魔物素材とかだろうか?
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