<後半>リリースされてから約10年後にやっと聞けた曲の話
もちろん、『これは読む宣言であり、読むと自分を追い込むためでもある』と伝えています。
最初こそ、以前のように新たな物を拒否する姉でしたが、私が購入に至った経緯も含めて話すと、
「わかった。
と言ってくれました。
そうして読み始めたのが7月。
ただし、私の読書は亀ペース。
それに執筆が加わり、イラストも描き始めたら……読書の時間は自宅では捻出できません。
結果、会社の昼休みに少しずつでも読むことにしました。
チマチマ読み、『久しぶりに1stアルバムが聴きたいな』と聴き始めて風呂の時間を押し。更には風呂場でもう一度聴き。それからは2edアルバム、3thアルバム……と連日入浴中に聴くようになりました。
その頃でしょうか。
聴けていなかった『あの新曲』を聴いてみようかと、ようやく思えたのです。
涙が出ました。
本と巡り会えてよかったと、心から思いました。
本の中で、こんなワンシーンがあったんです。
「君さ、今は若いからいいけれど、いつまでそうやって化粧とかするつもりなの?」
「問題ないですよ。いつの間にか俺は表舞台に出なくなって、映像で作られた俺が歌ってんの。でも、その曲作っているのは俺なの」
※引用ではなく、『こんなシーン』という記憶だけで記載しているため、言い回しや表現に相違があると思います。ちなみに、まだボカロがない時代の会話です。
ああ、こういうことだったのか……と思ったら、涙があふれたんですよね。
彼がいなくなったあとのことは、『彼の意思を引き継いだ』言葉通りだったんだな、と。
他にもこの本を読んでいなければ知り得無かったことがたくさんあって……本当にレビュー通りだったなと、読んでみようと買って、読んで……よかったと心底思いました。
本の残りも1/4となった8/20の深夜、私は日付の変わる前に寝ようと思っていたのに……本を手に取り読み切りました。
会社で読まなくてよかったと思いました。
日付も変わり、時刻はAM1時。
もう寝ようと思っていたのに、号泣です。
2014年に出た新曲の真相も知れ、ただただ感謝しかないです。
先日、『結末を知っている本を読もうと思うか』というような内容を某SNSで見ました。
「読んでいるなぁ……私……」
1998年に彼がいなくなり、いなくなったあとに3thアルバムが発売され、更に2014年に新曲が出ている。
これ以上の『結末』は、ない。
結末は重要だが、『本を読む』というのは掻い摘まんでは得られないものを得る行為だと思う。──これはまた、別の機会に。
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