第1話
「ずっと好きでした!つ、付き合ってください!」
俺は今幼馴染のあずさに告白されている。
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幼馴染のあずさは小中高同じの幼馴染。幼稚園は同じではなかったが、仲はよかった。我が幼馴染は普通をモットーとして掲げている俺にとって、個人的には好きなのだが、少し、いや大きく人生がハードモードになる可能性がある。
なぜか。それは彼女は美少女で、なおかつ優しく、天然なのだ。もはや女神か何かと勘違いしてしまう生徒がいるくらいには。美少女は目立つ。そしてその上彼女はこのクラスの陽キャで誰が何と言おうと、一軍女子であった。一軍女子の序列の中では一番上だろう。
美少女、天然、優しい。それだけではトップオブ陽キャにはなれない。そう、球技をやらせたら何でもエース級にできるのだ。頭がそこそこいいうえにだ。うちの幼馴染は球も心も握るのがうまいのだ。
だからあまり関わりたくなかったのだが、もうすでに乗り掛かった舟であった。まあそこは置いといてあずさに「校舎裏にきて」と呼び出されたのだ。若干じめじめとしているが、隠れれるため、告白スポットでもある。それで冒頭に至る。
「れん!優しいところも、私を助けてくれたあのこと、全部含めて、ずっと好きでした!つ、付き合ってください!」
俺は勿論OKした。波乱万丈な人生になるかもしれないが、彼女が魅力的で信頼できる人だからである。まあ逆にこれで付き合わないというやつは馬鹿だと思う。正直俺は優しくない。こう言い繕っても本心は断ったら学年のマドンナの告白を断った男として面倒くさいという念が残っているからだ。
「こんな俺でよければよろしくお願いします。」
「よかったぁー。振られたら死んでたよ。」
「冗談だよね?」少し愛重くないですか、あずささん。
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