姫路城

 ◇◇◇朗読部門 優秀賞◇◇◇

 

 姫路城のお膝元でささやかれる怪談話


『バタフライエフェクト』

 著者=若奈ちさ

 ◇◇◇




 ☆☆☆講評☆☆☆

 怪談話として有名な、姫路城の「お菊井戸」の舞台である井戸から舞い上がって来るジャコウアゲハ(姫路市制定の蝶)など、地域性が多く盛り込まれていました。井戸から聞こえて来る奥行きのあるお菊の声や、無数のアゲハ蝶の羽の音など、音声ARで表現し、聴くことでより臨場感・没入感を感じられる作品だと感じました。☆☆☆






 まずは。

 1172文字。

 内容以前にこの文字数に驚く。


 正直に言おう。

 私、この作品は読んでなかったの。だって1000字+6000字以内規定のコンテストにトータル1172文字ですよ、1172文字!


 この文字数だけ見て、応募要項を満たしていない作品だろう、と勝手に判断してスルーした。

 私が愚かでした。


 ほんっとーに申し訳ありませんでしたっ。







 そして、読んでビックリ。



 すっげー好き!


 この話、私、めちゃくちゃ好きだわー!!






 それにこんなに有名な怪談に新しさを加えるなんて。

 ホントに素晴らしいと思うんですよ。


 しかも、かなり怖い。

 ちゃんと怖い。




 オリジナリティがあるのに、古典であるお菊さんの怪談のくくりにキッチリ納まっているところも凄い。






 んでもって。


 蒸し返すようだけど、効率がいいよねえ、ホント(笑)

 じゃあ文字数が少ないから、必要な要素を取りこぼしているかといったら、そんなことは決してないあたりも凄いのです。

 情報量はそれなりにちゃんとあるのよ。



 そのうえで。

 イメージの塊みたいなのをガツンガツンと投げつけられている感じ。

 その美しさに惑わされるのです。



 あるいは、上質なロックを聴いている気分に近いかもしれない。

 めちゃくちゃ感覚的な話をしていて、申し訳ないんだけど。


 カッコいいのよ。



 なんかッ、この感じを上手く言い表せない自分がもどかしいーッ!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!ダレカセツメーシテ




 でも。

 こういうのが演出する側の心をくすぐる作品なのかもしれないなー。

 なんて思ったりもしました。





 たとえば。


 講評にある「井戸から聞こえて来る奥行きのあるお菊の声」ね。


 私、あそこは「キャー、こわーい」で終わったのだけど。


 プロはあそこを、単に声が上がってくるってだけじゃなくて奥行きがあるって読むんだなー、とか。


 うん。

 学ばせていただきました。



 おかげさまで私のへっぽこ脳内音声演出モードが少しずつ進化している(気がする)よ。




 これもちゃんとスポットはお菊井戸のところにあるのね。

 素晴らしきかな、SARF。

 いいなあ、これも姫路城で聴いたらさぞかし楽しかろ。




 とにかくさ。

 私、うまく言えないから、読んでみてもらっていい? 短いから! そしてカッコイイんだから↓↓↓


『バタフライエフェクト』

 若奈ちさ


 https://kakuyomu.jp/works/16818093073212851742/episodes/16818093073212892905




 どうです? どうです?

 いいよね? いいよね?


 私は好きなんだ、この作品。

 自分も「なにかやりたいなー」って気にさせてくれる。

 エネルギー値が高い作品だと思うんです。







 あー、もー。

 いろんなタイプの作品が読めて楽しーい( ゚∀゚)人(゚∀゚ )






 さーて、次は何がくるのかな?



 くじ引き、かもーん!




 じゃららーん!






 ~次に訪問する名店~


『大阪城ではたくさんの人が死にはった。昔に何度か戦さがあったさかいに。』

 烏目浩輔




 なんとお城つながり(笑)


 そして鳥目浩輔さんは2度目のご紹介ですねー。以前ご紹介した『棲魔の海辺』とはまったく違う味わいの作品ですよ。乞うご期待。


 次回の更新予定は8月28日22時です。

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