第39話 なんでお前も?

 目が覚めると俺は牢屋に入れられていた。

体に付けられていた拘束は全て取れて、

自由に動き回れるようになっていた。

ただし、詠唱をしても

魔術が使えなくなっていた。

なんでだ?特に体に異常はなさそうなのだが。

不思議に思って辺りを見回すと

床に見たことのない形の模様があった。

これが原因で魔術が

使えないのかもしれないな。

それにしても困ったな。

このあとどうなるんだ?

まさか本当に島流しにされてしまうのか?

普通先生が気に食わないからって

ここまでするか?

これだからお嬢様は困るんだ。

と言った感じだな。

ガチャッ

俺が考え事をしていると奥から

扉の開く音がした。

カツカツという足音がしばらく続くとやがて赤髪の短髪を逆立てたやけに

ガタイのいい男が見えてきた。

「ほらよ、こいつと仲良くしときな。」

男はそんなセリフとともに俺に

何かを投げつけてきた。

俺が投げつけられたものを抱えて起き上がると、もう男の姿はなかった。

「いってぇな....

あいつなに投げつけやがった。」

俺が投げつけられたものに目を向けるとそこには、以前に見た記憶がある

二つ縛りの赤髪の気の強そうな少女がいた。

なんでお前も牢屋入れられてんの!?

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