第34話 生徒と教師
次の日の朝
「はぁ〜〜ぁ。」
俺は椅子に座り教卓に突っ伏していた。
俺が今朝教室に行くと生徒たちはもう全て説明を受けていたというか、昨日の時点で俺がなるものだと思っていたらしい。
どうやら理事長に騙された人間は
今回が初めてではないらしい。
「どーしたんだよ。先生!」
「うぁん?」
俺が不貞腐れた様子で顔を上げるとそこにいたのは昨日俺を嘲笑っていた生徒の一人だった。
俺は座り直した。
「なんですか?また僕を笑いに
きたんですか?」
「いやいや俺先生をバカにするつもり
なんてないって。」
「それはどうだか。」
「いやまじで。まあいいや俺ファンネル・カロミナス。カロミナス家の次男ね。よろしく。」
「よろしくお願いします。」
「かったいなー先生昨日みたいにタメ口で
喋ろうよ。あんときの先生シエラにも
毅然とした態度でかっこよかったぜ。」
「シエラ?シエラって誰だ?」
「シエラフィル・ドラニクス昨日先生に
つっかかたあそこにいるやつだよ。」
ファンネルの指さす方を見るとそこには
昨日の赤髪の少女がいた。
「あーあいつな。」
「そうそう。シエラフィル・ドラニクス
魔術の名門ドラニクス家の一人娘さ。
あいつの親は国のお偉いさんでこの大学とも
深い関わりがあるとかないとか。」
「ふーん。」
俺の予想通り良いとこの
お嬢様だったってことか。
「おい、そういえばお前は生徒なんだから
俺に敬語使えよ。」
「えー良いだろ先生も七歳の
クソガキなんだからよ。」
「まぁそれもそうか。好きにしろ。」
「やりー!!」
ファンネルはガッツポーズをして喜んだ。
シデアも悪い気はしなかった。
ただ、その光景を面白く思わない者もいた。
「チッ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます