第7話

翌日は、ユアさんは昼に買い物に出た。食料とか日用品の買い出しかな。


あ、道の途中で誰か話しかけてる。


「悠星さん、あれ知り合いっぽい?」


「いや、感情が動いてるから違う…あ、なんかされてる」


「え?」


「睡眠薬かなにか嗅がされてる」


「助けないと!」


「いや待て。別になにも起きてない」


「いややばいすよ!」


「とりあえず追うぞ」


ふらふらしたユアさんを引き連れてどこか歩いてく。店?


「ほっといていいんすか…?」


「今のところは大丈夫。感情に起伏はない」


「は?見えないすよ」


「オーラは感じる」


「えー」


「とりあえず待とう」


はぁ…、なにを待ってるんだか。俺には見えないオーラを悠星さんは見てる。


しばらくすると、ユアさんは出てきた。知らない男とふらふらしたユアさんはすぐ近くのATMに行った。


「なにするんすかね」


「金を出させる。暗証番号聞き出すはずだ」


「えー」


最悪なやつらだ。ATMは透明だから中は見える。


「あ、ユアさん座った」


そんで、胸ぐら掴まれてる?


「雪見、行け」


ドアをさっと開けて、ATM操作した。ユアさんの胸ぐらつかむ手は、外れた。通帳とカードが出てきた。


「はぁ?お前誰だ」


チャラそうな男だな。


「失礼します」


急いでユアさんを肩に担ぐ。


「待て!この女金払ってないぞ」


「営業時間は?こんな昼間から?」


「ツケだ!」


「違法ですよ?暗証番号聞くなんて」


「てめーに関係ない」


「では、失礼します」


「おい!」


とりあえず、逃げる!ダッシュするしかない。悠星さんは、もう知らん、なんとかしてくれ。


走り疲れたところで、ベンチ発見。一時休憩。


「ユアさん、大丈夫ですか?」


寝てる。

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