第8話

「雪見」


「あ!悠星さん」


ベンチよくわかったな。


「さっきのやつの後付けたら、また同じ店に戻った。親父に連絡したから、ヤクザに話すかもな」


「は?」


ヤクザにネタ売ってんのか?


「で、その子はぐっすり寝ちまったみたいだけど、お前入れそう?」


「んー、ここでは無理なんで、キャバクラで」


「了解」


悠星さんとキャバクラバッグヤードへ。昼間は誰もいないが、とりあえず悠星さんに見張ってもらうことに。


悠星さんだけでなく、式神がいるということなんで。安心?なのか?


長椅子にタオル敷いただけの簡易ベットだけど、背中痛くないかな…。


「完全に寝てる。さっさと始めろ」


「…じゃ、とりあえず俺は床にいようかな」


どうせ起きたら床に倒れてるけど。ユアさんの、心の中へ…


入れるか?


あ、けっこうすんなりいけた。


そうか、手強い助手のかえでさんの時と比べるからか。


しかし、なんだこれ。情報多い!依頼の話じゃんか。これ学校のクソ教師のだ。なーんか自慢ばっか話してるじゃん。いや見たいのこれじゃない。


ユアさん個人の情報…


あー、これも依頼の話。あー、これは金取られ時のやつ…ん?


ぐちゃぐちゃの記憶。


全ての記憶に…文字がない。

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