第十四章

 私はもう本当に死ぬことにしたので、この帰りの電車の中で何をしてもよかった。もう通信量を気にする必要がなかったので、私は珍しく車内で携帯をいじった。この前にあの糞ガキが読んでいた芥川龍之介を読んでみようと思った。私は本を読んだことがなかった。私の思考はそれほど混乱していた。検索窓に芥川と入力すると、「芥川龍之介 自殺」とサジェストに出てきた。私はその瞬間勝利を確信した。私は芥川龍之介が自殺したことを知らなかった。そして私は芥川龍之介を読んだことがなかった。私は芥川龍之介を読まずに芥川龍之介と同じ境地に到達した!

それは実はすごく小さなことだった。私はとても狂っていた。

もうその瞬間に芥川龍之介への興味は失って、私はYouTubeを開いた。猫の動画が流れた。私は寂しかったことを思い出した。私は寂しかった。

次の日の朝に、メールが中々確認できず、通信量を全て使い切ってしまったことを後悔した。今月はまだ十五日もあった。




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