第4章 サポートとして 下
休憩を挟もうとライラさんの提案を受けたのだが
「はいっどうぞ!」
正座の姿勢で座るライラさん。太腿をトントンとして催促してくる。
「どうぞって……え?」
「え?えっと、膝枕だけど……」
「ひっざ枕!?!?」
突然のことで頭がこんがらがる。
膝枕?誰が?ライラさんが?誰に?
俺に!?
いや……俺に!?
「い、いきなりですね……」
「え、いや、男の人はこれされると嬉しいって聞いたから……」
誰だか知らないけど感謝しますよ。本当に。
しかしなんだろう、とてもいけないことをするような、そんな気持ちに……。
「あ、えっと、ごめん。迷惑……だったかな」
「……失礼します」
「!どうぞどうぞ!」
ライラさんを悲しませることはあってはならないのだ。
〜◯◎◉◎◯〜
「どう、かな」
「あの、その……落ち着きます…かね?」
「そっか……よかったぁ」
おちっおちおちおちおち。
落ち着けない!!
ライラさんの太腿、柔らかすぎず、ちゃんと引き締まってて、温かい。
「あの、なんで突然……」
「膝枕?んーと、そうだなぁ」
「役に立ちたくて?立ててるかわかんないけどさ」
「!」
こんなことしなくたって俺は……
「ライラさんは役に立ってますよ。それはもう凄いくらいに」
「嬉しい……けどさ、私が実感したくて」
「実感……」
「そ、言っちゃうと自己満足!明確にわかるようなものがよかったんだよね」
意外だった。
ライラさんにこんな一面があるなんて。
人のために動くことの多いライラさんが、自己の満足のために動くのはなんだか新しい一面を見れたようで嬉しい。
「いいじゃないですか。俺はライラさんが自己満足でもなんでも満足できたのなら嬉しいです」
「……レンは優しいね。よしよ〜し」
頭を撫でられる。あっこれ凄い安心する!
ライラさんの温かさに包まれながら、俺は迷宮内でありながら眠りの落ちたのだった。
第4章
サポートとして
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます