第17話 親友からの”最後のいざない”
俺は病院に着いた。
すると、病院の入り口にはあいつがいた。
「遊佐木。何の用だ?」
おそらく、遊佐木は俺のやることについて、気づいている。
「中井…。仮に俺がその立場だった同じことをしている。だから、おまえのやっていることは決して、間違っているとは言えない。だが、過去に囚われ過ぎるな。今の紗耶香を見てやってくれないか?」
わかっている。
俺は今の紗耶香に嫌われようとも死なれようとも傷をつけたゴミ共は決して許さない。
「遊佐木。退いてくれ。」
俺がそういうと、遊佐木は退き、紗耶香の母親へと話しを聞きに行く。
「中井。道だけは踏み間違えるな。」
18:34
紗耶香の母親の部屋はこの上の3階。
隣の木から登り、2階辺りの壁と同じ高さ。
そこから3階に登れば、着く。
俺は木を登り、病院の壁に向かって跳んだ。
壁に足を着き、3階の窓の枠を両手で掴み、3階へと上がる。
俺は窓ガラスの鍵部分を銃(PSS)で穴を開け、窓を開ける。
俺は病院の中に入り込み、銃弾を回収する。
紗耶香の母親のベットは出入り口の扉から右の奥ベットは俺はそこに向かう。
俺はそこに着き、紗耶香の母親を起こそうとするが、起きていた。
「健斗…くん…。」
俺のことを覚えているなら、話しが早くなる。
俺は紗耶香の母親に紗耶香の今までの知っている話しを聞き出す。
「紗耶香のお母さん。俺は1,2回目の大学1年生の紗耶香の様子・状況について、聞きに来ました。教えてくれませんでしょうか?」
紗耶香をイジメていた奴らを殺す。今の俺にはそれでいっぱいである。
紗耶香の母親は口を開いた。
「1,2回目の大学1年生の紗耶香は家の中では何も変化などはなかった。私が何を聞こうとも平気とか大丈夫とか言っていたけど、明らかに家以外の場所で何かが起こっていた…。」
俺が調べた中では留学になった理由は成績ではない。
紗耶香は成績ではない何かが留学にさせた理由となっている。
俺は紗耶香の母親の話しの途中で質問する。
「紗耶香のお母さん。紗耶香は毎日学校に行っていましたか?」
紗耶香の母親は顔ではい、と言っている。
「うん。毎日休まずに大学に行っていた。1回目の1年生では…。」
1回目では?2回目から休み始めたのか?
俺の協力者は1,2回目で欠席・遅刻両方とも0回と言っていた。
教師の誰かもしくは複数がグルな可能性が出てきたのと、3年生の中にはゴミは混じっていない可能性も出てきたとなると、2年生中心に調べ上げていき、ゴミ共に吐せ、他のゴミ共を潰していく方針で行くべきだ。
「2回目の1年生では部屋に籠もり始めたのですね?」
反応的には合っている。
「…」
紗耶香の母親は無言で頷いた。
これはかなりダメージを受けている。
俺はそれに追い討ちをかけるように問う。
「紗耶香の留学の理由はおそらく生徒から先生への裏金で、紗耶香は留学しました。」
これを紗耶香の母親が知ったとき、この人は2度と社会復帰はできないだろう。
紗耶香の母親は下を向き、後悔している姿をしていた。
俺は情報を得たので、病室を出ようとすると…。
「健斗くん。あの子のことをよろしく…ね…。」
俺は紗耶香の母親がそういうと、返事を返すため振り返ると、紗耶香の母親は俺の目を見ながら、手紙を差し出していた。
この短時間で書いていた様子もない、となると俺が来るということを予想していたのか?
俺は手紙を受け取り、目を合わせる。
「はい。俺が必ず救い出します。」
俺がどんな手段を選ぼうとも…。
俺は病室を出て、自宅へと帰った。
後日7:20
俺は起きると、昨日、もらった手紙を読む。
!?
そういうことだったんだな。紗耶香のお母さん。
俺は念入りに計画を立て、リスクをなるべく減らしてきていたが、この手紙を読んで俺は今日、実行することに決めた。
俺は今日の計画を立てる。
8:12
朝の支度を終えた俺たちは大学に着き、紗耶香の元へと向かう。
1-2…。ここか。
俺は1-2の教室に入る。
机の上には落書きがある。筆跡的に少なくとも4人はいる。
俺は協力者から2年の候補リストの筆跡は調べ上げている。
そして、2人の筆跡が合っている。
筆跡は変えようと思って変え難いもの。
ゴミ共の失態を俺は心の中で嘲笑う。
俺は大学の予鈴が鳴るまで紗耶香が来るのを待っていたが、来なかった。
紗耶香の母親と最後に会ったのは俺だ。
あの後、紗耶香の母親は俺が侵入してきた窓から飛び降り、自殺した。
紗耶香はそれに悲しみ大学に来なかったのだろう。
だから、これはチャンスだ。
ゴミ共はこのチャンスを逃すわけなどない。
俺は放課後、紗耶香の家の中でゴミ共が来るのを待つ。
17:43
放課後、俺は紗耶香の家へ向い、用意していた散弾銃(M870マリンマグナム)にSalvo12をつけて、待機する。
19:02
紗耶香の家に男女5人が入ろうとしていた。
候補リストに載っている高杉 真優美、前田 翡翠歌、ゴミ共をまとめる仙道 琮一 (せんどう そういち)、主に暴力を担当する鴨島 弦 (かもじま げん)、全国的に有名ピアニストの野地 奏多 (のじ かなた)。
俺が予め、紗耶香の家の扉を開けておいた。ゴミ共が入った瞬間、俺も入り込み、この銃を構える。
ゴミ共をまとめる仙堂 琮一が口を開けた。
「そろそろ社会のゴミクズを殺すときが来た。」
仙道 琮一は包丁を持ち、扉を開け、部屋に入って行くと、ゴミ共は群がるように入って行った。
俺はゴミ共が全員、入ると俺も中に入る。
中に入るとすぐに扉を閉めた。
俺は前を向くと、そこには遊佐木がいた。
仙道 琮一が倒れている。持っていた包丁は遊佐木が回収している。
遊佐木は銃(S&W M500)を俺に向けるように構えている。
「遊佐木。邪魔をするな。」
遊佐木は何を考えている。
昨日の話し合いから見て、遊佐木が言った道を踏み間違いているということ。
「中井、頭を冷やせ!こんなことしても何の腹癒せにもならない!」
おまえたちから見たら、そうかもしれない。
だが、俺から見たら、こうするしか…。
もうないんだ。
「遊佐木。残念だ。おまえは俺の理解者だと思っていたのに。」
俺は引金を引く準備をすると、ゴミ共が騒ぎ始めた。
「おい!やめろ!もうしないから!見逃してくれ!」
ゴミの野地 奏多が言う。
「ゴミは所詮ゴミなんだよ。死んどけ。」
ゴミ共は更にパニック状態になる。
「本当だ!この通りだから、見逃してくれ…。」
ゴミの野地 奏多,高杉 真優美,前田 翡翠歌が土下座した。
「中井。これが俺からの”最後のいざない”だ。考え直してくれないか?」
遊佐木はリボルバーを下げてそう言った。
土下座と謝罪ごときじゃ、もう遅いんだよ。ゴミ共が。
目的のためだ。
「じゃあな。遊佐木。」
俺は引金を引いた。
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