第14話 俺の入っている部活に彼女が入部してきた!?

7:20


俺は新しいスマホのアラームが鳴ると目を覚ました。


ふぅ。昨日の朝は歴代に残る黒歴史だったからなぁ。


俺はそう思いながら、朝食の準備をしようとし、キッチンに向かうと美優がいた。


「おはようございます。健斗様。朝食の準備が終わりました。」


うちの許嫁優秀過ぎるぅ!!

なんて良い子なのでしょう。


昨日の朝はなんだかんだでコンビニで買っていったし、車を取りに行った日もコンビニ,初日の日はおにぎり作ってもらったっけ?コンビニ率半分やけど、何もない日の美優ちゃんは優秀です。


ん?あれ?もうなかった美優ちゃんを許嫁として、認めてないか?

可愛いし運動神経すごいし、車運転できるし…。


まぁそこまでにしておこう。


俺は美優ちゃんの作った朝食を済まし、大学に行く準備する。


そういえば、今日はエアガン部の新人が来る日だ。


もちろん、先週の月から金までに体験入部に来た人は1名だけだが…。


いやぁ。エアガン部は3年生4人の部活動だからね。

と、思っておきたい。(※本当は同窓会)


俺は美優の方を見た。


あれ?美優ちゃん、車の準備してないか?


美優は車の鍵を制服のポケットに入れていた。


可愛いな。

車の鍵の皮の部分だけポケットから出てるって、ファッションなのかな?


「美優ちゃん。ごめんけど、歩きで行きたいんだ。」


俺はまだあれを続けたいのである。

一度、終わってしまったのだが


すると、美優はわかりました、と言った。


7:42


大学に行く準備は出来たし、美優ちゃんの準備が終わったら、行くか。

あ、思い出した。女の子の支度時間って、何分かかるのだろう。


俺は新しいスマホで調べ始めた。


俺は確認すると…。え?い、1時間!?俺は出発が遅れそうだな,走っていくのかなと思った。その12分後、美優の準備が終わり、大学へと向かった。


こうして、俺の日常が”戻る”のであった。


8:18


俺たちは白蓮大学に入ろうとしたとき。


「健斗様。手を繋いでもよろしいでしょうか?」


俺は美優の不意打ちされ、顔を真っ赤にさせてしまった。


ちょ、ちょっと待てぇーい。

絶対、親に手を繋いでね、て言われたやろぉー。

親ぁー、何とるねん!

そういうと美優は俺の手を握る準備をしてきた。


その次の瞬間、俺と美優の手が一瞬触れた。


あ、あ、あ。神よ。ありがとうございます。


「美優ちゃん。まだ人前ではやめりましょう!」


そう意味のわからないことを言うと美優は顔ごと逸らし、気まずい空気が流れたまま2限まで終わった。


12:10


あれぇ?なんか美優ちゃんが1限ちょくちょく俺のことをずっと見てきている気がするのですが!?


これは一緒にお昼ご飯を食べませんか?とくる感じでは?

いや待て。それは流石に自意識過剰過ぎる…。

ああ、そうだ。俺よ。ここは見て見ぬフリをして…。


おいおい。それだと俺の地位がゴミ以下になってしまう。

そして、俺はなんで許嫁大切にしないんだよ。チ◯カスがぁ!!とみんな(男子)から言われる気がする。

それだけは絶対に避けなければならない。


俺は美優ちゃんを食堂に誘いに行こうと席から立ち上がると。


「中井!先!輩!昼ご飯!食べに行きましょう!!」


大声で俺の苗字を呼ばれている気がするのだが!?

聞き間違えか!?


俺に対してのクラスメイトの視線が一気に冷たくなる。

美優は誰だろうという顔をしていた。


あ、詰んだ?て、いうか誰が俺を呼んだんだ?そして、明らかに女性の声だぞ?


俺は考える。


先輩と言っている時点で1,2年生。

そして、2年生には知っている人は女性はほとんどいない。そうなると1年生の可能性が高い。


俺は声がした方向に振り向く。


え?ガチで誰?そして、左手に手袋?


「中井先輩!三途の川を渡る船が迎えに来ましたよ!!」


あぁ〜。こいつ。俺が死ぬことわかってやっている。

まさしく、極悪人です。


俺は一度、この状況を変えるため、美優にこっち来て、アピールをした。


「わかった。わかったから、食堂行こう。」


俺と後輩らしき女性は食堂へと向かった。

後ろに美優ちゃんの姿も見えるから、あのアピールは伝わったようだ。


俺はなぜか冷たい視線を感じた。


それにしても、こいつは誰なんだ?

なんか俺に因縁があるとか俺が忘れているだけで昔会っている知り合いとか?

最悪の場合、復讐しに…。

ん?いやー。なんか復讐心を持たれているやつら。

前、ボコした気がするのだけど…。

まさか、そいつらの知り合いか家族!?


俺はいつ通り、世界を広げていた。


9:13


俺たちは食堂に着き、美優が隣の席に、前方には連れてこられた女性が座っている。


まずは情報を探っていこう。


俺が先制を切ろうとすると…。


「中井先輩!私は1年生です。名前は、那斗 紗耶香 (なと さやか)です。エアガン部に入部希望です。今日の放課後、また行きます!」


すると、紗耶香は席を立ち、悲しそう後ろ姿で食堂を出て行った。


ん?なんだったんだ?あの子は?

そして、この抱いてしまった違和感は?


俺たちは食堂で済まし、次の講義がある教室へと向かった。


無事に4限目まで終わり、部室へと向かう。


16:27


1人入ってくれることが確定してやっと同窓会から部になる感動が半端ない。

マジでエアガン部は老害しかいないからな。


16:36


エアガン部員全員が集まった。


これは俺からの同士のたちの紹介。


「それにしても部と言うものはいいね。」


この言葉を言ったのはエアガンの同士ある香江 康太 (かえ こうた)。


「うんうん。これに関して、遊佐木はどう思う?」


これもエアガンの同士である薮野 者時 (やぶの ものとき)。


「あぁ、実に楽しみだ。」


副部長であり、俺が最も信頼するエアガンの同士の遊佐木 瑛太 (ゆさき えいた)。


そして、最後にエアガン部部長の中井 健斗 (なかい けんと)である。


45分から入部希望者がくると言うことだからまだ少し時間がある。

ここはいつも通り、エアガンの語り合いでもしながら、待とう。


「では、いつも通り、時間まで、語り合おう。」


そう俺が言うとみんなはその通りだ、と顔で言っていた。


俺たちが語り合おうとすると扉が開いた。


「3年6組の白田 美優です。本日はエアガン部に入部を希望しに行きました。」


俺は美優が1番乗りで来たことに驚いた。


16:31


私は少しイラッとしていた。

それはお昼ご飯の時間、健斗が知らない女の子と話しかけられていることに対して。


もちろん、健斗にだって友達や後輩はいるのだけど…。

やっぱり、私だけ…。


ストップストップ。


ここで焦ってはいけない。

だからはこれは私からの抵抗として。


私はエアガン部へと向かったのであった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る