第13話 本日、俺たちの新たなる黒歴史が開拓されます

7:12


俺は朝、起きた。


今日こそスマホを買わないとな。

え?なんで知らないけど、なんか可愛い子が隣にいるのだが!?


俺は冷静に思い返す。


昨日、右腕痛すぎて、薬局行くって美優ちゃんにそう言って、病院いってきて。 


骨折はしていないと言われたから湿布貼って、すぐに部屋入って寝たはずなのだが…。

部屋間違えた!?

いやそんなはずはない。

だって、ここ確実に俺の部屋だ。

俺が小さい頃から飾ってある祭壇がある。

そう俺が8歳のときになくした…。

まぁそれは俺の”後悔(ミス)”だから…。

はいぃー。余計なこと考えたぁー。


俺は話しを戻す。


で、なんで隣に可愛い子がいるか…。

考えられる可能性は…。

あるのか!?

と、とりあえず、美優ちゃんを探し聞いてみよう。


俺は一度部屋を出て美優を探し始めた。


私は健斗が起きる前から起きていた。 

そして、私が1番混乱していることは、なんで健斗が隣で寝てるの!?

ということ。

確か健斗は昨日、薬局に行く前にソファで寝るから俺のベットで寝てね、と言っていたはず…。

まさか、健斗は私と一緒に!?

待ってください。

そんなわけがないと…。

まだ会って3日…目のはず。 

そんな人と隣に寝るなんて早すぎるのでは?

そう考えるとやはりお疲れになられていたので、勘違いされた可能性の方があるかと。

そうなると私は寝ているフリをして何事もなかったようにすること。


すると、健斗は起き、慌てていそうな感じだった。

少し経つと健斗は何か探しにいったように部屋を出て行った。


私は部屋の隅に置いておいた着替えに着替え、窓を開け、飛び降りる準備をする。

ちゃんと窓を閉める。


足場はほぼないけど、壁をつたっていけば、大丈夫。


私は飛び降りた。


俺は自宅で美優を探している。

全然、見つからない。

ワンチャン俺の知らないどこかで何かをしているかもしれない。

でも声を出そうにしても俺の部屋にいる可愛い子が起きたいしまう。

そうなると警察が1番早いか?

だが、それは最後の手段。

あの子が美優ちゃんの友達とか家族とかの可能性だってある。

だから、まず聞いてみなければ…。

て、いうよりもし仮にそうだとしても俺の隣で寝させることはしないだろ!?

まーさーか、これは美優ちゃんの作はのでは!?

いやいや、これは隣のいた可愛い子が裸だったときに…。

いや俺が偽装するために着替えさせたでも通用するのか?

あぁー!!!

なんで昨日の記憶が曖昧なんだよ!!


俺が世界を広げていると玄関のチャイムが鳴った。


ピンポン


ん?こんなピンチのときに誰だ?

あ…。まさかのここで警察さん!?

マジでハメられたの!?


俺は恐る恐るインターホンを開く。


誰がいるかな?


そこにはいたのは警察ではなく、美優本人だった。


警察じゃなかったぁー。

よかったぁー。


俺は一息ついた。


「今、開けるから待ってて。」


とりあえずは美優ちゃんに話しを聞こう。

俺は玄関の鍵を開けようとした。


だが…。


これ、開けたら、実は私、警察でしたとかないよな?

ないことはないけど…。

いや疑うのはなくないな。


俺は玄関の扉を開けた。


「すみません。健斗様。ご勝手ながら外出しておりました。」


美優はすぐに謝罪してきた。


俺は全然大丈夫だが、あの子のことについて知っていることを聞いてみる。


「ああ。それに関しては気にして…。」


て、いうかなんで鍵が閉まってる?

美優ちゃんが鍵を持っていて持っていなくてもまず理屈が立っていない。

だが、1つだけ成り立たせるとしたら、窓からの飛び降り。

俺は美優を置いて全ての窓を確認しに行く。


「健斗様!?どこに行かれるのですか!?」


俺が話しを途中で止めたからかはまだわからないが焦りや不安が丸わかり。

何かを隠していそうだ。


俺は1つ1つ部屋にある窓を確認してしていく。


閉まってる。


閉まってる。


ここも閉まってる。


残りは2つ。

トイレの窓と俺の部屋の窓。

風呂場とトイレの窓は人が通れる大きさではないので流石にないと思っているが、一応確認しに行く。


トイレも閉まっている。


なると、俺の部屋…。


普通に入るのが少し怖いが…。

まぁ入るしかないか。


俺は少し警戒しながら、ドアを開ける。

と、起きたとき隣にいた可愛い子がいなかった。


ん!?なぜいなくなっている!?

俺はどこに隠れている可能性を視野にしながら、窓を確認しに行く。


開いてる…。


ここから逃げたかそれとも隠れているか。俺は警戒レベルを上げて、美優に事情を聞く。


「さっきはごめん。先に確認したいことがあって、話しを切り上げてしまった。ごめんけど、もう一回聞いてくれるかな?ん?」


俺は最後まで言い切ったが、美優の姿に違和感を持った。

右手が手擦ており、服の後方側が少し擦れていた。

この窓を開けて飛び降りてたのが、美優ちゃんだとすれば、この理屈は成り立つことになる。俺は警戒心を緩めた。


「はい。わかりました。」


少し間を開けて美優が返事をした。


「美優ちゃん。」


俺は気づいていなかったんだ。

朝起きたとき、隣にいた子が誰かを…。


俺は口を開ける。


「朝、俺が起きたとき、隣にいたのは美優ちゃんだね?そして、俺が起きる前から起きていて、俺が外に行ったときにどこかに置いてあった服に着替え、窓から飛び降り、玄関まで来た。あっているかな?」


美優は目を逸らした。

図星だな。


俺は美優の反応を待った。


「はい。そうです…。しかし、私の言い分もお聴きください。」


美優はいきなり積極的になった。まぁいいだろう。こっちが一方的だったから。


「ああ。わかったよ。」


なんか上から目線みたいな返事なってしまったぁー。

いや、呆れている感じにでもあるな。俺は美優の言い分を聞く。


「先日、健斗様は薬局に行かれる前に私に対して、ソファで寝るからベットで寝ていいよ、とおっしゃいました…。」


俺は美優の言い分を聞いてから記憶を一部取り戻した。


「…」


確かに俺は美優ちゃんにそういってるぅ。これ俺が悪いやつじゃん。


では、やりましょう。


「大変申し訳ございませんでした!!私(わたくし)共の不注意により、こんな事態をお招きしたことに対し、大変深くお詫び申し上げてます。」


俺は飛び土下座をし、謝罪のお言葉を言った。


すると、美優は驚きながら頭を下げ、罪深い俺にこう言ってくれた。


「いえ。私の方も身勝手な行為で誤解を招いてしまい、申し訳ございませんでした。」


俺たちは互いに謝罪し合い、しばらく沈黙の謎の場が生まれた。


その後、俺たちはスマホを買いに行ったのであった。


ゾンビ感染流行まで残り4日。

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