第5話 彼女はなぜか学校にいる!?
俺は混乱のあまり質問した。
「美優ちゃん。どういうこと?」
そういうと、美優ちゃんは?という感じでいた。
うん。そうだよ。俺も?だよ。
「飼い主様。そのご質問は何に対してのご質問でしょうか?」
予想通りです。
美優ちゃん。これは恥ずいことにはもう入らないから聞くか。
「さっき行きますよって、言ったよね?それは一緒に行くってこと?」
きっと俺のせいでありたいと思いながら、問いかけたが…。
「はい。ご一緒させていただきます。」
え?what?って!?
美優ちゃんの服、白蓮大学の制服じゃない!?気づかなかったんだけど。
あと、今、気づいてあれなんだけど、すげぇ可愛い。
可愛過ぎる。そして、俺、キモ過ぎる。
あー。とっとと教室に向かうか。
あれ?生徒が歩いててない?
ん?って、時間なかったんだ!やばいやばい。俺は美優の両肩に手を乗せた。
「え!?飼い主様!?」
美優が驚いているが、俺は問答無用に話した。
「もう時間がない。走るぞ!」
俺はそう美優に告げると走り出した。
8:59
美優ちゃんは置いていったとしてもおそらく転校生の説が高いから遅れても俺よりは怒られない。
そうなると、最低なクズになってしまうが、置いていく判断の方が正しいだろう。
俺は全速力で教室へと向かった。
俺は緑が生い茂った木が植えてある道を駆けていく。
あと30秒ぐらいでチャイムが鳴る。
このままじゃ間に合わないな。
そう考えているうちに俺は昇降口に着いた。
後ろを見てみると美優の姿はなかった。
すまない。美優ちゃん。
俺は君を置いていく判断をした。
あとで謝罪するから許してくれ。俺は急いで階段を上がっていく。
1時間目は2階の情報室だ。
あと5秒ぐらい間に合わせてみせる。
俺は残り2段ぐらいで足を滑らせた。
あれ?階段の角に脛、ぶつけるくね?
そして、俺の予想通り脛を階段の角に脛をぶつけた。俺の悲鳴がチャイムと共に鳴り響いた。
「チャイムなちゃったじゃん。あの交通機関禁止,無遅刻・無欠席馬鹿はどこにいるだ?」
俺はあの馬鹿に何かあったのではないかと、心配しながら、授業を始める礼をしていた。礼をするその瞬間、窓から誰が入ってきた。
「すみません。失礼します。」
え!?誰!?ここ2階だそ?は?そして、奥野先生は平然とした姿でこう言った。
「あ、転校生の子が来た。」
え?転校生か。なんだ。俺らの大学の制服を来た可愛い不審者が来た、と思ってびっくりしていたけど、転校生なら大丈夫か、ってじゃねぇよ。どうやって、ここまできたんだよ。
俺は周り見ると、みんなも驚いていた。
「転校生。みんなに挨拶しなさい。」
先生は何気もなくそういうと転校生の子は自己紹介し始めた。
「はい。私の名前は…」
自己紹介の途中でいきなり教室のドアが開いた。
ドンッ!!
「失礼します!!遅れました!!」
階段の角で脛をぶつけ叫び終わってきた俺は急いで扉を開けた。
あれ?なんか目の前に美優ちゃんいるのだけど?
いつすれ違った?ん?いや窓から入ってきただけか。
「おい、遅刻だぞ。珍しいな。中井。」
怒っているのか怒っていないのかがわからないが、まぁ恥をかいているのは違いないだろう。ここまではな。
問題はここからだ。
俺の脛が持ってくれるのは大前提として、美優ちゃんが何を全体の場で言うかで俺の生命がどうなるかが決まる。
頼むから知らない人でお願い。
無理なら、攻めて登校中に話して来た人か出会った人設定でお願いします。
俺は全力で美優ちゃんに顔で伝える。
これが周りの人から見たら変顔している変なやつだと思われていても俺は続ける。
なんでだかって?
それは俺の陰キャポジを守るためさ。
変に目立てば、俺の陰キャライフは終息する。さぁ、美優ちゃん。俺の顔メッセージを感じ取ってくれ。
すると、美優より先に俺のヤバい親友が声を上げた。
「なぁ健斗。無遅刻ライフお疲れさん。」
あ、そうだな。佐村 進 (さむら しん)くん。あとで君は教室の隅っこで公開処刑だ。
そんなことより美優ちゃん。
俺の人生に大きな影響を及ぼさない発言をしてください。
お願いします。
俺は一言目の口の動きを見た瞬間。これダメなやつだ、と察知した。
「飼い主様の”許嫁”として転校してきました。白田 美優と申します。よろしくお願いします。」
あ、詰んだー。俺の大学ライフは終息し…。いや待てよ。
まだ終わっていない。
美優ちゃんはまだ飼い主様が誰とは言っていない。
だから、まだ俺は詰んでなどない。
だからここは見て見ぬフリをすればいい。
だが、おそらく進には気づかれているがな。
そして、クラス中は大騒ぎ。
「え?今時、許嫁?」
「それより飼い主様って、誰?」
「ここで言うと言うことはこのクラスにいるってこと?」
いろんな言葉が飛び交っているが、俺は見ていない。
これはこれで怪しいかもしれないが、この時の俺にはこれが最善だと思っていたからだ。
すると、進は俺を絶望へと追い込む言葉を言った。
「なんで遅刻したんだ?健斗?」
そして、クラス中の視線は俺へと向かった。なんで俺が遅刻したのかが謎に思っている人が多いからだ。
あ、これは無理だ。
進以外の人を騙せたとしても進にはバレる。
仮に事故に遭ったと言っても、おそらく彼なら調べ上げるから候補外。
そして、手助けをしていたと言っても、俺が目的のためならしないことも知っているし、課題が終わらなかったからと言ってもたいていに人は俺を疑う。
そして、体調が悪いと言ったとしても、体調管理が完璧な俺が言っても信憑性などない。
これは進以外の人を騙す方向にして、あとで進に本当のことを伝えるしかない。
俺はみんなを騙す心の準備をすると…。
ここで更なる絶望へと追撃する言葉が入った。
「飼い主様。すみません。私のせいで遅刻をさせてしまって…」
なんと美優ちゃんが俺に向かって謝罪したことにより、飼い主様が俺ということが判明し、しかも遅れた理由が美優のせいということも判明したため、一部いや大半の人からあっち方面の方で遅刻したんだな、と思われていると感じた俺は羞恥心と脛の件もあり、教室の扉付近で倒れてしまった。
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