始まりの終わり
樫野
全ての始まり
「次はいつ会う?」
そんなやりとりをしながら扉を潜り外へ出た。熱った体には少し冷たい空気が二人の重なった手のひらを通り抜ける。とっくに夜は明けていた。
「駅まで送るよ」
そう言うと可笑しそうに笑う彼女が千里の笑顔になる。心から滲み出る恐怖を押し切った。
「たっくん?」
聞き覚えのある声に全身の血が引いた。
そこにはカバン一つを手に呆然と立ち止まる千里がいた。その瞬間背後から遡る恐怖に全身が凍りついた。
「その女…だれ?」
その視線にしっかりと見据えられた僕は、自らのミスに後悔をした。
始まりの終わり 樫野 @teirenka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。始まりの終わりの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます