第11話 猿沢遊歩道を語る

 JR奈良駅から奈良公園に至る道が三条通りでした。この三条通を奈良公園の方に歩いていくと、公園の手前で『餅飯殿センター街』という商店街が現れます。『餅飯殿』は『もちいどの』と読むそうです。なんとも難しいですね💦 


 さて、餅飯殿もちいどのという名前には、なにか由来がありそうです。ということで、ネットで、その由来を調べてみました。以下は餅飯殿もちいどのセンター街のHPからの引用です。


========

 奈良で最も古い商店街のひとつ「餅飯殿センター街」。

 「餅飯殿」の地名の由来は諸説ありますが、こんな伝説が残されています。今から千百年余り前、東大寺の高僧、理源大師が、大峰山の行者を困らせる大蛇退治に出かけることになりました。

 そのお供に名乗り出たのがこの町の箱屋勘兵衛と若者七人衆。

 たくさんの餅をつき、干飯を作り、大峰山に向かいます。

 そして、大蛇の被害を受けた人々たちに「餅」や「飯」を配り、無事に大蛇を退治します。

 その後、理源大師は、この町の若者に「餅飯の殿」の称号を与えその労をねぎらいました。

 以来、この町を「餅飯殿」と呼ぶようになったということです。

========


 なるほど。そうしてできた『もちいいどの』が、『もちいどの』に変わったわけですね。

 

 さて今日は、そんな餅飯殿もちいどのセンター街と猿沢池を結ぶ『猿沢遊歩道』をご紹介しましょう。実は、猿沢遊歩道というのは有名観光地ではないのです。インターネットにも、ほとんど出ていません。でも、このエッセイでは・・京都や奈良の、そんな有名でないところも皆さまにどんどんご紹介していきたいと思います。


 ということで、今日もお付き合いをお願いします。


 では、今日の近況ノートをご覧ください。

 https://kakuyomu.jp/users/azuki-takuan/news/16818093083503480657


 ①番が餅飯殿もちいどのセンター街です。多くの日本人や外人さんで、にぎわっています。餅飯殿もちいどのセンター街は『ならまち』の中に位置していますので、『ならまち』散策のついでに立ち寄って買い物や食事を楽しむことができます。


 さて、餅飯殿もちいどのセンター街を三条通りから少し中に進むと、左手に、猿沢池に抜ける路地が現れます。これが猿沢遊歩道です。②番の写真ですね。写真には写っていませんが・・上に『猿沢遊歩道こちら⇒』と書かれた表示が出ていますので、すぐに分かりますよ。


 ②番の写真はちょうど、三人の外人のお兄さんが餅飯殿もちいどのセンター街から猿沢遊歩道に入って行くところです。


 猿沢遊歩道は100mほどの、本当に短い路地なんです。ですから、餅飯殿もちいどのセンター街側から1分も歩くと、遊歩道が終わって・・猿沢池に出ることができます。こんなに短い路地なんですが、とっても風情があるんです。


 実はボクが②番の写真を撮ったとき、ボクの後に日本人のカップルがいたのですが・・女性が猿沢遊歩道を見て、「風情があるわねぇ」と言って、ため息をついていました(笑)。。。


 ③番と④番は、そんな猿沢遊歩道の写真です。③番は餅飯殿もちいどのセンター街側から猿沢池に向かって撮った写真、④番は逆に猿沢池側から餅飯殿もちいどのセンター街に向かって撮った写真です。石畳の道がいいですね。また、③番の写真の中の風情がある街灯もステキです。


 ⑤番は猿沢遊歩道の中にあるバー(酒場)です。そして、バーの前のテーブルでお酒を楽しむ外人カップル・・・


 黒ビールがテーブルに乗っています。外人さんはこういうふうに、外のテーブルで飲食をするのが、なんとも似合いますね💦 日本人と違って、慣れているんでしょうなぁ・・


 ⑥番は猿沢遊歩道の中の別のお店です。占いや雑貨店など・・いろんなお店が並んでいます。


 そんな猿沢遊歩道を餅飯殿もちいどのセンター街から歩いていくと・・すぐに猿沢池への出口が見えてきました。⑦番の写真です。


 で、⑦番の写真の黄色の矢印のところに、『元林院町絵屋橋跡』の説明板があります。


 『元林院町』は『げんりんいんちょう』ではなく、『がんりいんちょう』と読みます。難しい地名ばっかりですね💦 『元林院町がんりいんちょう』は、昔は花街として栄えたところらしいですよ。猿沢遊歩道のすぐ南側、③番の写真で言うと右側のエリアになります。


 では、その『元林院町がんりいんちょう絵屋橋跡』の説明板に書かれている内容を以下にご紹介しましょう。


『元林院町絵屋橋跡

 元林院町の町名は、興福寺の別院「元林院」があったことに由来するという。

 江戸時代には、もと春日大社や興福寺の絵所(南都絵所)に属した絵師たちが住んでいたと伝えられ「絵屋町」とも呼ばれた。

 春日山を源とし、佐保川に注ぐ率川(ふさがわ)は菩提川とも呼ばれ、平成四年、暗渠となるまでここに絵屋の名前をとどめる「絵屋橋」があった。』


 なんと、③番や④番の写真の石畳の下は暗渠になっていて、率川ふさがわという川が流れているんです! 知りまっしぇんでしたぁ~。


 ⑦番の写真では、猿沢遊歩道の出口はゆるやかな登り階段になっています。階段を登ると・・⑧番の写真です。猿沢池が眼の前です。


 ⑧番の写真の左手を見ると、興福寺の南円堂が見えます。⑨番の写真です。黄色の矢印が南円堂ですね。


 猿沢遊歩道は、先ほど言いましたように・・インターネットでは、ほとんど取り上げられていません。アホバカcopilotも知りませんでした(笑)。


 でも、でも、とってもステキな路地ですので・・奈良公園や『ならまち』を観光するときには、ぜひ通ってみてください。穴場ですよぉ~!

 

 さて、今日はここまでです。


 今日もお付き合いをいただいて、ありがとうございましたぁ~💛


     (つづく)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る