第2話 召喚をされた人達
ソドムート王国。
大陸ゴモラード大陸の中央に位置する、比較的乾いた土地。
北側には高い山脈があり、そこには神の怒りと呼ばれる火山がある。それに連なる山脈があるため、雨が遮られるのだろう。
現王コルネリウス。御年四三歳が治世を行い、宰相フィクトル=フレーデリックと、神官長リーヴァイ=ルーファスが、ほぼ国政を牛耳っている。
貴族並びに、貴族議会があるが、役目はほとんど果たしていない。そんな時代に突入をしていた。
王妃メラニア四〇歳。その子である第一王子アリベルト二二歳。
王太子妃エルサ=マグヌソン。
第一王女アリーサは一八歳。婚約者あり。
第二王子ハインツ一七歳。
そして、第二王女エレオノーラ。一六歳。こいつが、正和をなぜか気に入る。
おかげで、この国がやばいことをペラペラとしゃべって教えてくれた。
そして、チクリ魔の侍従長セルバンテス。
こいつがお目付役。
そして、訓練所に現れた面々。
皆同じく、ごつい服を着せられ、金属の胸当て、篭手や、膝当て。
そして重い剣を装備。
この時は知らなかったが、高校生の三人。
少し性格が悪い。ただ周りは見るようだ。
竹中 光一と幼馴染みだそうな。
寺田 拓は光一の連れだが、見たところ千尋ちゃんと関係が怪しい。
俺のゴシップ感に、ピーンときた。
いや距離感がねぇ。近いんだよ。どっちとも。
そして俺。
ラノベ、アニメ好き。電気設備屋。
ここじゃあ、何の役にもたたないと、よくぼやいていた。
尖塔からの渡り廊下で声をかけてきた、
理化学機器屋さん。まともな人。
そして、女性陣。
二人とも、かわいい感じ。
少し、亜由美さんの方が、気が強そう。
いずみちゃんは、小動物ぽい。
去年は普通に入社をしたが、お局さんに虐められたようだ。
お茶の帰り。子どもは学校。と言っても、大学生の娘と、高校生の息子。そんな大きな子がいるようには見えない。
当初の一週間。
訓練、訓練また訓練。
メシマズ。風呂無し。
汗もかくし、結構三日目くらいから体がかゆい。
ただ、一週間も経つと最初の剣技だけから、魔法の練習が混ざり始めた。
剣のスピードだけで、俺達は完全に兵達を圧倒したからだ。
この頃になると、資質なのか若さなのか、竹中 光一君が調子に乗り始める。
「ひゃっはー」
などと言いながら、周囲に火球が降りそそぐ。
ただまあ、すぐにぶっ倒れて泡を吹いていたが……
魔力を失うのは体に悪いようだ。気を付けよう。
その脇で、冷たい目をした千尋ちゃんが、剣先で突っついていた。
泡を吹いているのが、気持ち悪かったらしい。
斎藤さんが走っていって、何か上体を少し高くして横向けに寝かせていた。
「よく分からないわ…… 痙攣に見えたけれど熱もないし、全身が痙攣をして」
てんかんとか、熱性痙攣とか色々とあるらしい。
数日後に、全員経験をした。
魔力欠乏による痙攣。
これも経験をすると、器が広がるとか?
体の中に何か入れ物があるのかと聞いたが、無視をされた。
ちなみに、モンスターには魔石があるらしい。
魔術訓練で、魔力をただ放出をする。
だが俺は、神官さんかな。
よく分からない人が使っていた技をまねると使えた。
ちゃらら、らんらぁらぁん。
浄化魔法を覚えてしまった。
ついでに治癒も。
俺は理解をした。すべてはイメージだ。
俺は部屋に戻って、知っているラノベ知識をすべて試した。
身体強化に、気配察知。
空間魔法に重力魔法。
転移と、亜空間収納庫は欲しかったが、なかなかうまく出来ない。
閉じると、中身ごと消滅をしてしまう。
きっと謎空間の漂流物として、その内オーパーツとして発見されることだろう。
周囲の温度調整と、液体の生成。
先ずは水から。そう普通の水魔法。
そして金属。
質量数に比例するのか、重い物は結構魔力を使う。
だが俺は知っている。
周りの魔素にも働きかけ、俺は切っ掛けだけを魔法として使う。
教えてくれる魔法は、『我が意に従い理を変えて、魔力を火へと変換し敵を焼き尽くしたまえ。敵に向かえ火の玉よ』などとお願いをするが、必要が無いことはすぐに判った。
そもそも、魔法の使用をこの世を司る神様にお願いするのだが、お願いすることに夢中になると魔法が使えないと、先生が言っていた。
そうお城の魔法兵。
オッサンだ。
とんがり帽子のろりっ子じゃなかった。
普通の兵士の格好。
ローブでもない。
仕方が無い。そういう世界なんだ。
あれが女の子だったら、流石にかわいそうだから男と思いたい。
顎が割れているんだぜぇ。
胸毛も……
胸元も、われていたが、流石に胸筋だろう。きっと必死でプッシュアップをやったんじゃないかな。しらんけど。
やばい方向へ行く気は無いが、彼を思いながら、音がするようなウインク。バチコンとか、つまらないことを考えていたら、魔力を使い切った……
やばい…… 部屋のドアには鍵などない……
そこに入ってきた誰か……
うそーん。
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