第35話

「良いかい?大罪の場合審査はない。君は直通で地獄の住民だ。

でもね、だからと言って僕と一緒にいられるわけじゃないんだからね。わかってる?

僕は悪魔、君は死者。

ここで拷問を受け続けるのが君にこれから待ち受けている運命だ」


「それでもいいの、全くあなたと逢えないわけではないんでしょ?」


私は強がってみた。


「そうだね、他の悪魔に君を担当させるのも癪だし、たっぷり可愛がってやるよ。どんな拷問がお望みかな?この悪い子ちゃんは」


悲劇的な状況なのはわかっているはずなのに幸せだった。


彼の声もどこか少し嬉しそうだった。


「部屋によっていかないかい?罪の償いはその後だね」

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