第30話

暗い闇が体を包んでいる。

地獄に戻れた…のかな。




と思ったが騒々しい音が耳を劈いた。

クラクションが鳴りっぱなしになっている音だ。

私…生きてる?


そう思った瞬間に全身に猛烈な痛みが走る。


なぜ…生きてるの?


死ぬって…。


そう言ったじゃない。

私が運命を変えちゃったの?

弟を盾にしたせいで私だけ助かった?


待って。

お願いみんな行かないで。

私を置いていかないで。


意識が遠のいて行く。


あ…このまま眠れば死ねるんだ。

待ってて悪魔さん。

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