第3話
私何かおかしなこと言ったかな。
この人私の事からかってるの?
「困ってる困ってる。
フフッ。あぁ気にしないでいいよ、そっかぁ。
男ね。じゃあ僕とか俺、っていうべきかな。
その方がナチュラルだもんね、ねぇ?」
私に向ける目は好奇心にも満ちていたが、妙にイタズラっぽい。
「僕ねちょーっとミスしちゃってさ。
ウケるんだけど君たちにはしばらく黙っててもらいたいことが幾つかあるんだよね」
達?
その言葉を聞いて私は辺りを見回してみた、
私の足元に弟が小さく丸くなって怯えたように座っている。
「ジョシュ!」
私は慌てて弟に駆け寄った。
「ねぇ大丈夫?!ジョシュ?ジョシュア?!聞こえてる?」
肩を掴んで弟に声をかけた。
「大丈夫ちょっとショック受けてるだけだから。
ね?坊や?私がついているでしょ?」
男が弟に声をかける時の口調は妙だった。
「彼はまだ10歳。タイプの女性が母親に近い見た目でもおかしな事じゃない。だから仕方ないのさ」
男の発言は要領をえない。
私は思い切って尋ねてみる事にした。
「あの。あなたが言ってること…全然理解できない。
一体何を言ってるの?ここは何処?
父さんとお母さんはどこ?」
堰を切ったように捲し立てる私を男は眉間を押さえながら制した。
「まぁまぁ落ち着いて。一つずつ行こうか。
どうぞよろしく。
僕は世間一般で言われる悪魔。
まぁぶっちゃけ魂回収を行う公務員みたいなもんなんだけどさ…。
歩合制だから天使より先に魂回収しようと思ったら、まだ死にきる前に君たち連れてきちゃったんだよねぇ。ね?ウケるでしょ?」
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