スペンデル伯爵領
あれが国境の関所かな?
しかし普通なんだな、厳重とかじゃないし税関?も無いようだ
宿舎が2つしかないし、ゲートも無い┅┅良いのか?
「ようこそ王国へ!身分証をお願いします」
「あっ!ハイ!」
「4枚の商業ギルドカードですね?確認します」
中でなにやら魔道具に一枚づつ当てて確認してる
「はい確認しました、どうぞ!」
「少しお尋ねしても良いですか?」
「なんでしょう?」
「ここは帝国との国境を管理されてる所ですよね?どうしてこんなに質素なんですか?」
「アハハ!そんな事ですか、この辺りは何も無い所で魔物も多く出ます
それに帝国は王国に進行する事はありませんからね、あの山脈を軍隊で越えて来る事は不可能なんですよ
だからこの道を通るのは帝国から移り住む者か商人くらいです
冒険者は逆に帝国へ行って向こうで魔物を狩って戻って来ます
そんな訳で確認だけの場所としての関所なんですよ」
「それは大丈夫なんですか?」
「ええ、冒険者や商人しか山脈を超えてこれないのは十分ご承知ですよね?普通の平民は護衛付きの乗り合い馬車で来ますがその時に許可証が無ければ乗れません
身元保証した者しか来ないのです」
「アハハ!納得しました、貴重なお時間をありがとうございました」
「いえいえ、あっと!良い事を教えましょうかね、町へと続く道はこの道を真っ直ぐ行けば良いのですが、その道を行かず山沿いに別れる道を行かれると巨大湖へと行く道となります
とても綺麗な湖で大きいですよ、その湖は精霊や妖精が集うと言われずっと向こう側には貴族様や裕福な方々の別荘地としても有名です
行って見るのも旅の醍醐味かも知れませんよ?」
「それは良い事を教わりました、是非とも行きたいです!
ありがとうございます!これから向かいます!」
「えっ!町に寄らずにですか?それは無謀では?」
「いえ!大丈夫です!本当にありがとうございました!」
「「「ありがとうございました!」」」
これは良い事を聞いた
巨大湖なんて如何にも異世界アルアルじゃないか!
ひょっとして湖の主とか伝説のモンスターとか!ウヒヒ♪
「ケンジ?変な顔してる!」
「違うわよ、悪い顔よ」
「ケンジ様の気持ち悪い顔は怖いですぅ~」
「ごめんごめん!いやぁ巨大湖って凄くトキメイちゃってアハハ!」
「確かに魅力的だけど危険は無いのかな?」
「町に寄らないのは決めてたから良いけど遠廻りになるわよ」
「フッフン!でも冒険したいじゃないか!嫌な帝国を抜けてソフィアとフェリスはありのままの姿で自由に活動出来るんだ
冒険者として王国で生きるんだから冒険しなくちゃだよ」
「そうね!冒険は楽しみ♪ワクワクしか無い♪」
「ウフフ♪ケンジがリーダーだから言う通りにするわ」
「フェリス様にソフィア様はケンジ様を呼び捨てにする事を無理に使ってませんか?」
「だってそうしろって┅」
「ねぇ?シンシア!私達を様付けするの駄目と言ったでしょ?
アナタは私達よりも年上で高貴な存在なの!これからは家族として一緒って決めたでしょ!」
「そうですが┅┅」
「まぁ敬語は少しづつ直すとして様は無いよ?同じ家族としておかしいだろ?」
「でもケンジ様はケンジ様なのです!そ、それだけは無理です!」
「はぁ~仕方ないわね、ケンジの事はしょうがないけど私達の方は良いわね!」
「ハイ┅┅ソフィア┅┅フェリス┅┅で良いですか?」
「もぅ!今はそれで良いよ、なるべく丁寧語は使わないでね」
総てを話し終わってから3人には様付けは辞める様にお願いした
奴隷を解放したしこれからは冒険者パーティーになるんだから
でも家族として思ってるのが正しいんだ
「湖ってどれくらいかしら?」
«見て来ますねぇ♪»
「頼んだよ!」
「エリザは働き者よねぇ~偵察してくれるから助かるわ」
「それにしても魔物が出ないね?」
関所を出てからずっと魔物が見当たらない
見るのはスライムやホーンラビットと虫魔物ばかりでウルフとか全然いない
普通ならゴブリンとか出てきてもおかしく無いのだが?
«主は気がついてるだろうか?この草原は薬草が多いですよ»
「薬草?そんなに?」
«あの林には魔力草が群生してますしこの道脇は普通の薬草ばかりですよ»
「それは良いね!ポーション作りを試したいんだ、じゃあ少し薬草採取しようか」
一時馬車を停めて採取する事にした、後々必要になるのは分かってるから多めに採取しよう
「薬草採取は苦手名のよ」
「でもフェリスは鼻が利くでしょ?臭いで探せるわよ、私は少しは詳しいからねぇ~♪」
「う~私は全然わかりませ~んよぉ」
「薬草採取は冒険者として基本だから覚えたが良いよ」
そう言っても俺は鑑定スキルで探す手間を省くんだが?
ソフィアはハイエルフだもん、薬草に詳しい
フェリスは初めてじゃ無いかな?
シンシアはまぁしょうがない、ずっと神殿住まいだったしな
「皆は魔力量が多くなってるから鑑定スキルや気配察知スキルが獲得出来る筈だよ
こうしてる時になるべくスキル獲得を意識したが良い
鑑定は探す時に物を良く見て何か?を思うんだよ、気配も探って移動するんだ、魔力感知も意識して」
「常に鍛練と言う事ね?」
「魔力循環しながらそう意識するのね」
「スキルを沢山付けたいです!ケンジ様の助けになりますから!」
「あ、ああ┅でも気負わないで、楽な気持ちで良いから」
シンシアの従者意識は異常だよ
これが依存にならなければ良いけど┅┅┅
«フェリス!こっち!こっち!»
「待ってよ!フェル早いよぉ~」
«ソフィア様?この草はお分かりか?»
「これ?┅┅これはヒール草ね」
«流石です!飛び飛びに群生してますよ»
「助かるわ、クロは万能ね♪」
ん?チャコちゃんや?
«ブヒン!寝るじょぉ~♪»
┉┉┉だよねぇ~
«なにをしてるのですか?»
「ああ、この辺りは薬草が多いって事で採取とスキル獲得鍛練かな?」
«なんで疑問ですか?あっと、湖まではかなりの距離です、今夜は野営して明日の昼には着くと思われます、魔物は少ないですね»
「ありがとう!助かるよ」
«私は休んでますね»
「うん!アンとリンを頼むよ、チャコは┉┉いいか┅┅」
«フフ♪主はまだチャコの能力を知らないのですね?»
「鑑定しても治癒力しか見えないんだ」
«彼女のギフトは隠蔽されてるのでしょう、余り知れるのは良くないですからね»
「チャコのギフト┅┅加護持ちなんだね?でもあれじゃあねぇ?」
«ええ┅┅ですね┅┉はぁ~»
お腹を出して足を組んでヨダレを垂らし寝てる┅ボリボリすんな!
マジックバッグも整理して各自持つ様にしたけど冒険者となったら買い取り金は各々が得る様に決めた┅┅┅┅渋々了承してくれた
ソフィアは特大時間停止機能付き
フェリスは大の時間停止機能付き
シンシアも大の時間停止機能付き
そして各々に小のマジックバッグをポシェットとして持たせてる
これは小物用とお金、財布替わりだ、可愛く刺繍を施してる
マジックバッグは見た目小さいから偽装バッグを買わないとだね
ポシェットに合うバッグなら大丈夫だろう
俺は暇が有ればお金を錬成してる
早く使えないお金を処理したいから~♪
何故ならグリーンドラゴン何てのを収納してる訳で┅┅邪魔!
空間収納に入れてるが多すぎるんだよねぇ
財宝もだが魔物も多い、解体して肉は確保するけど倒す魔物が多くて増える一方なんだ
売る事が出来ないのは困ったものだ、一度に売れる訳無いし┅┅
各ギルドに卸して行けば減るかもだね
「ケンジ!お昼にしましょう!」
「そんな時間?了解!」
皆は採取で俺は錬成と励んでたからスッカリ麻痺してた
陽が高く真上になってる、そう言えばお腹が空いてる
この道を通る者はなく俺達だけなのは助かる
直ぐにテーブルや調理道具を出して料理する
頑張ってる皆にはボリュームのある食事にしよう!
そうなればやはり焼肉だ!
夕食はバーベキューで良いかな?
肉はふんだんに有るからねぇ~♪
野菜はチートバッグで確保してる
調味料もだ!
スープはアッサリとコンソメスープで具入りにしてサラダは久しぶりにコールスロー
パンよりご飯がスタミナが付くから米を炊く
«ブヒヒァ~♪肉!焼肉!»
「こんな時は速いんだな?」
«食い意地だけは超一流だからな!»
«チャコは痩せたが可愛くなるぞ»
«それは無理よ♪フェルについて行けないわよ?»
«ブヒッ!アタイは美しいのだじょう!もっと肉!ブヒン!»
やれやれ┉チャコが進化とかしたら変わるのか?まさかの美少女とか?┅┅┅無い無い!断じて!
『やっと見つけたわ!マッタク、なにを勝手にこんな所を行ってるのよ!』
「おお!シルフィ!」
『ずっと町で待ってたのに何時までも来ないから!』
「アハハ!いやな?巨大湖があると聞いて行こうとなったんだ」
『ああ┅あの湖ね、まぁ良いわ、ケンジは王都を目指してるのよね?』
「そうだよ、途中の領都に寄りながらだけど」
『じゃあ湖から伯爵領の町に行くのね?』
「伯爵領の領都だよ」
『わかった!調べておくね、湖だけど別荘地には近付かない方が良いわよ、あそこは貴族達が集まってる場所だからね』
「了解!絶対に近寄らないから」
『ケンジの貴族嫌いも相当ね』
「絶対面倒だし厄介事しか無いからな、良い貴族でも必ず面倒になる、関わらないに越した事は無い」
『ウフフ♪そうよねぇ~♪じゃあ行くわ』
う~ん?シルフィの立ち位置はなんだろうか?
良く世話してくれるし助けてもくれる、でも何時も一緒じゃないしなぁ?
「シルフィ様はなんと仰ってました?」
「湖の別荘地には近寄るなってさ、それと伯爵領の領都を調べるからって行ってしまったよ」
「それは助かるわね、情報が有るのと無いのは段違いだもの」
「シルフィ様は可愛いんでしょ?見てみたいなぁ」
「可愛いけど結構お転婆さんだよ?アハハ!」
薬草採取は辞めて移動、野営地を探しながら進む
エリザの調べで湖迄の距離が分かったからゆっくりキャンプする事にした
中々良い広場が見つかり時間も良いからキャンプ支度してゆっくりする
ホント魔物がいない、実に平和だ
空にも普通の鳥しか飛んで無いし珠に魔物虫は見かける程度
不思議だなぁ~?
「王国って魔物がいないのかな?」
「そんな事は無いわよ、多分だけどこの辺りは魔素と魔力が薄いからよ」
「へぇ~そんな事なのか、確かに死の森は凄く魔力が濃いからね」
「比べるレベルが違うわよ!マッタク!良い?あの森は人外なの!まぁ良いわ、ともかく!魔力が薄いのは湖の影響だと思うのよ」
「なんで?」
「それは巨大湖自体が魔力を必要としてる為ですね?確かとても綺麗な湖だと言ってました
浄化の為に使ってるのでは?」
«シンシア様の言う通りですね、かの湖は精霊と妖精が集まり湖を清らかにしてます、魔力とマナを精霊と妖精が使うから辺りが薄くなってますよ»
クロはなんでも良く知ってる、聖獣だからか?それだけでは無いだろうな┅┅
これは年の効と言うものか?
何歳なんだ?見えないんだよなぁ
本当のステータスが┅┅┅
恐るべきクロさん!
彼はとんでもない存在だとは誰も思っていなかった
でもケンジを主人としてるのは神の加護やケンジその者がこの世界ではイレギュラーな存在だと理解してるからだ
この神獣と聖獣達がケンジの元に集まったのは只の偶然では無い
集まるべく集まった
精霊や妖精に好かれ神々が認めてる存在
しかし本人は仕方なくこの世界に落ちたヒトだと思ってる
後悔を抱えやり直す為に生きるとか言ってるお馬鹿者なんだが?
目下の悩みはフニャフニャの不能では無いかな?と言う男としての尊厳に直面してるお馬鹿さん
そして無自覚故に恐ろしいステータスになってるなんて露程も思ってない化け物
3人の美女は熟れた体を堪えケンジへの愛を深めるばかり
この先まだ見ぬ美女や美少女が待ち受けてるとも知らず
朴念仁でダメダメな男は冒険者としての夢を見てる┅┅厨ニ病?
┅┅┅┅┅はぁ~
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