ガンブル帝国ヘンリー侯爵領

異世界で初めての町┅┅門番が2人して待ち構えてる


「身分証を」

「すいません┅身分証は持ってないんです」

「フン!そのナリだからな、貧しい田舎から来たんだろう?じゃあ通行税銀貨3枚だ」

「銀貨3枚┅┅えっと┅これで良いですか?」

「┅┅持ってたのか、3枚確かに、念の為にこの石板に手を乗せろ」

「これですか┅┅」


薄青い石板に手を乗せる、どうやらこれで犯罪歴や嘘を言ってないか調べるようだ


「よし!異常無しだ、ギルドで登録すれば次からは金は取られないからな、これが入場許可だが3日が限度だからな、それを過ぎてギルドに登録とかしてないと捕らえられて犯罪奴隷送りになる、直ぐに登録しとけよ」

「ハイ!ありがとうございました」


ヒャァ!ヤバイなぁ、身分証が無いと奴隷だと!容赦無いんだな

3日もせずに出て行くけどね┅┅

この格好┅┅やっぱ駄目かぁ

取り敢えず服を買おう!

それとなんか食べて商業ギルドだな!手ブラって訳にはいかないか

何か売るものを?何がいいかな?

定番の塩とか胡椒とか?ベタかな


明日の朝には出ていくしなぁ┅

試しで塩と胡椒のお決まりで行くか!フフン!


町に入るとやはり中世風の建物が並んだ町並み、道路は石畳で馬車が行き交う

歩いてるのはヒト族ばかり、まぁ予想はしてたが┅┅

西洋人ばかりで色とりどりの髪の毛、肌は白く白人が多い

珠に薄茶色の肌が混じる程度でなんとなくポルトガルの田舎町を思い出した

テレビで見た光景にそっくりで少し笑みが溢れる

広場には噴水が有ってそこを起点として道が走ってる

その中の大きな通りに店が何軒かあるのを見て服屋を探す


やっぱり亜人種は1人もいないみたいだ┅┅あっ!ああ┅

いた!が?首輪をした獣人┅

あれが奴隷なんだな┅┅クソッ!


獣人の女性が腰からヒモに繋がれ荷物を持って男の後ろを歩いてる

あれが奴隷服なのか?

みすぼらしいTシャツみたいな布1枚を着て裸足だ

お尻からは項垂れた尻尾がダランと下がってる

しかし┅┅Tシャツだからか胸が大きく主張していて見事なお尻がプルンとしてる

顔も汚れてるがかなりの美形で身だしなみを整えたら凄い美人さんだけど┅┅腹が立ってきた


「さっさと歩け!このノロマめぇ!あの奴隷商人に騙された!性奴隷にしてやろうと思ったのに駄目ではないか!この役立たずめぇ!直ぐに売り払ってやる!」


えっ?性奴隷にするだと?

じゃあ借金奴隷なのか?否!そもそも亜人種が借金なんて出来ない筈だ┅┅じゃあなんで?


「服を買うのかい?」

「あっ、すみません!ついあのヒト達を見てたもんで」

「ああ、奴隷ね?本当に恥ずかしいわねぇ、往来で性奴隷なんて、獣人はみんな強制的に捕らえられて奴隷にされるのよ、普通は鉱山や道路整備とかだけど女獣人は男共が性奴隷に落とすの、何でも薬を飲ませて従わせるらしいわよ、嫌だねぇ?マッタク!

あの獣人もいずれ性奴隷になるんだろうけどまだ若すぎるわよ

男ってのは馬鹿なんだから」


グツグツと怒りが湧いてくる┅

そんなの許せる訳がねぇ!

あの子が若い?良く見て無かったけどそうなのか?クソォ!

アー!なんだこの苛立ちは!


「また随分とボロボロなのね?早くお入りなさいな?」

「あっ!そうだった、服を何着かお願いします」

「そう?結構な背丈してるわね、どれどれっと┅┅こんなのどうかしら┅他は┅」


その店で5着セットの服を買い下着も買った、服は一般的な服と冒険者達が好む服を揃えてくれた

何でも装備服を着けるからだとか、その装備服は冒険者ギルドか道具屋、防具を買うなら武具屋へ行くと良いと教えてくれた

下着、パンツはとても粗末な物でゴワゴワして最悪品だ


この下着は女性用も同じ素材らしくこの世界がどんだけ低い文化なのかを思い知った

だからパンツは買わずTシャツを下着用に買ったんだ

パンツは収納に地球品があるから


ボロボロの服は店主のオバサンに頼んで廃棄、それと商人ギルドの場所を聞いて店を出た

なんかニコニコ顔で見送られた?

ボラれたのか?金貨1枚と銀貨6枚払ったが?高いのか?わからん!


屋台から美味しそうな臭いに釣られて買ってしまった┅┅


「おう!食べてみな!俺様特性のタレはウメエぞ!兄ちゃんなら2本で銅貨5枚!オマケだ!」

「1本は銅貨3枚って事なんだ?それを5枚だからオマケねぇ?」

「頭良いねぇ!だが違う!1本銅貨5枚が通常料金だぞ!」

「じゃあ1本はタダ?ハハ~ン?オマケってのはそっちなのか!」

「そうだぜ!オマケの1本だ!持ってけ泥棒!」

「イヤイヤ!泥棒はおかしいだろ!オジサンなんで俺に?」


「いやなぁ?見てたんだよ、兄ちゃんがジッと奴隷の獣人を見てたのを┅┅昔は獣人達と仲良くしてたんだ、それが今の帝王に代替わりしてからおかしくなっちまった┅ヒト族至上主義とか言って亜人種差別を始めやがった、ひでぇもんさ、エルフ狩りや獣人狩りが当たり前になって冒険者も変になった、もうこの国は駄目だ┅

だから家族で国を出る事にしたんだ、その為に金を稼いでる!こんな国は好きになれねぇからな」


「出るって?」

「隣の国だよ、商業ギルドの許可証が降りたら直ぐに出る、まぁ遠いがリンデルン王国はここよりましだからな、ハハハ!」

「そうですか、俺もリンデルンへ向かってる途中なんです、明日の朝には出ます」

「そうか!旅の途中なんだな、あのな?見てた奴隷獣人だがまだ未成年なんだ、それで飼い主が怒ってたんだ、性奴隷は成人してないと駄目だからな、おそらく奴隷商人は騙して売り払ったんだ、あの容姿だからな┅┅」


「まだ未成年┅┅じゃあ又売られるんですね?」

「飼い主は性奴隷が欲しいみたいだからな、あれは売りに行くついでだと思うぞ」

「じゃあ俺が買っても良いんですね?」

「そりゃ金さえ払えば買えるぞ?買うのか?」

「いやぁ目が合ったようで、それに未成年と知ってなんだか腹が立ってきたから」

「アハハ!辞めとけ!そんなお情け感情で買ってたら何人も買う事になるぞ、それだけこの国は腐ってるって事だ」

「そうですね┅┅ありがとうございました!商業ギルドで詳しく聞いてみます」

「ヘッヘヘ~まぁあの獣人は買っても損はしねぇぞ?金が有ればだがな、あの獣人は未成年だがかなりの能力持ちだ、旅の補佐には良いんじゃないか?アッハハ頑張れよ!」


そうか┅確かに独り旅は胡散臭く思われる、商業ギルドで登録して商人の振りして獣人奴隷と一緒なら変に思われない

それと常識を教えて貰うのに奴隷が良いとシルフィも言ってたな┅

先ずは商業ギルドだな!


「たのもぅ!」

「いらっしゃいませ!」

「すみません、登録したいんですが?」

「商人登録ですね?ではこちらの書類に書いて下さい」

「なになに?名前・・ケンジっと┅年齢は17歳、出身地?この出身地ってのは?」

「それは任意でして出来ればお願いします、なんでしたらこの町でも構いません、それと等級は如何致しますか?」

「そうですね┅実は冒険者をしながら行商でもと思ったもので」

「でしたらG級が宜しいかと、屋台や行商はG級でして、F級は店舗を構える事ができます、詳しくはこれに書かれてます」


小冊子を貰うとそこに詳しく書いてあるみたいだ


「ではG級でお願いします、それと買い取りも良いでしょうか?」

「はい、では等級はG級で登録します、料金は銀貨8枚になります、これは年間税も含まれますので高くなります、商いをすればその代金をギルド口座に入れられると税はそちらから引かれますから未納で資格を失う事もありません、それで宜しいでしょうか?」

「あえ、助かります」

「では買い取り品は何でしょうか?」

「塩と胡椒を少々です」


そう言って用意してた塩が入った袋と胡椒ビンを出した

受付の美人お姉さんはそれをジックリ見ていきなり走り去った?

結構お転婆さんなんだな?でも凄い美人さんでおっぱいもデカイ!

この世界の女性って美人でナイスバディばかりだな┅

後ろ姿のお尻もムフフ♪だったなぁ┅眼福!おっ!戻って来たおっぱい!そんなに胸を!


「お客様!イエ!ケンジさん!こちらへ!お願いします!」


手を掴まれ引っ張られて行く俺の目はジックリとそのお尻を見てた

タイトなスカートはピッタリと体の線を浮き出して豊かな桃尻を見せてくれる

やはり粗末なパンツのせいでパンティラインなど無い!

ムチムチのお尻が目の前にぃ!


「どうぞこちらへ!」

「はぁ?ここは?」

「ギルド長の部屋です、直接買い取りしたいとの事で御足労願いました」


はぁはぁと息も荒くその見事なおっぱいを揺らしてドアを開けて促す彼女の薫りがプ~ンと鼻をくすぐる


「いゃあ!貴方がこの商品を!さぁさぁ!どうぞお座り下さい」

「はぁ?はじめましてケンジと言います」

「ケンジさんですね?この塩と胡椒を売りたいと?いやぁ長い事商人をしてますが初めてこのような素晴らしい塩と胡椒を見ました、それとこの容器がなんと言っても素晴らしい!どうでしょう?金貨20枚で?」

「に、20枚!20枚ですか┅」

「やはりそうですか┅┅┅では25枚!」

「えっと┅┅」「ならば30枚!」

「30枚?」

「グヌヌ!これが限度です!50枚!」「はいぃぃい!50枚で!」


「はぁはぁ┅ありがとうございます!フフフ♪これは素晴らしい商いでした!でもこの品はどこで?」

「ウッ┅それは┅┅」

「イヤハヤ!申し訳ありません!商人が出所をそう簡単には言えませんもの!しかし┅中々の商売上手と見ました」

「そんなぁ、初めて商人登録するんですよ」

「アハハ!イヤイヤ!素質は素晴らしいですな?」

「ありがとうございます、それで少しお聞きしたいんですが、奴隷を買うのに何か必要な事とかは?」

「ほぅ?奴隷ですか?そうですね、普通はお金さえ払えば問題はありません」

「実はリンデルン王国へ行く予定なんですが、奴隷は出国できるんでしょうか?」


「ええ、それも問題ありません、そもそも奴隷は財産の1部として見なされます、ですが国が変われば法律も変わります、リンデルン王国は奴隷に優しい法律ですので帝国のような扱いでは罪になります、確か王国は奴隷に権利を認めてます、性奴隷として扱えば厳罰に処せられるし、虐待や食事を与えないとかも罰せられます

この国とは大違いですから気を付ける事です」


「それは安心しました、実はここへ来る前に獣人の奴隷を虐待してるヒトを見まして、なんでも性奴隷として買ったが未成年で騙されたと騒いでました、売り払うとか言ってたので俺が買おうと思った次第です」


「なる程┅┅ではその獣人を売りに行ったのは多分ザルト商会でしょう、この町一番の奴隷商会です、そうですね、私が紹介状を書きます、それを持って行けば大丈夫ですから」

「そうですか?ありがとうございます」

「なぁにこれは貴方との取り引きをこれからもお願いしたいからです、リンデルン王国へ行かれたら是非とも王都のリンカーデル商会へ行って下さい、その商会は兄の店なのです、貴方ならきっと気にいると思います」

「ハイ!絶対に伺います、何から何までありがとうございます」


商人登録を済ませ買い取り金の50枚は口座へ入れた

ザルト奴隷商会への紹介状と王国のリンカーデル商会への書状を受け取り教えられた商会へと向かった

概ねの予算が金貨100枚くらいだと教えて貰い手元に金貨200枚を用意しておいた

これもアフロディアバッグのリセット機能で増やしたお金だ


「たのもぅ!」

「はい!いらっしゃいませ!」

「この紹介状を、商業ギルド長からの物です」

「商業ギルド長から┅┅少々お待ち下さい」


そう言うとかっぷくの良い男は奥へと入って行った

構えが豪華でどこぞの高級クラブかとドキドキしてた┅┅

やはりこんな所は金持ちしか来ないんだろうなぁ┅すると?


「これはこれは!どうぞ中へ!」


手の平返しかよ!すげぇペコペコ

フッフン!流石はギルド長だね!


「ようこそ!私が商会長のザルトです、紹介状では獣人奴隷をご所望とか?」

「ええ、実は今日売りに出された未成年の獣人なんですが?」

「ええ!勿論当商会で購入致してます、あの獣人奴隷は未成年ですが中々のモノです、流石お目が高い」

「フン!物扱いか┅┅」

「やはり貴方様は少し違うお方のようですな?フフ、では連れて参ります」


そう言うとなにやら目配せするザルトさん、直ぐに連れて来られた、まるで用意してたみたいに?


「この獣人に間違いありませんか?」

「ええ┅┅彼女です」

「この子は珍しい獣人でして人狼族です、前の主人はとんとその様な事には興味なく性奴隷しか目にしてませんでした、人狼族は既に絶滅した種族でしてかなりの希少種なのです、まだ14歳に成り立てでこの容姿は素晴らしいです!」

「人狼族┅┅絶滅させたのは帝国の獣人狩りかな?」

「いえいえ!人狼族は戦闘民族でしてかなり強い種族です、帝国との争いで絶滅したのです、その領地を奪ったのは鉱山が目当てだった様です」


「帝国のやり方にはヘドが出る、好きにはなれないな」

「先代帝王は亜人種には寛容でしたが┅この子の値段ですが金貨30枚で結構です」

「相場より安いですね?」

「ええ、買値です、何故とお思いでしょうが紹介状に貴方様とのご縁は損をしないと書かれてました、どうでしょう?他の奴隷も見て頂け無いでしょうか?」

「彼女だけで十分なんですが┅」

「まぁ勉強と思っては?これも経験です」

「はぁ?」


それからステージのある部屋へ通されVIP待遇!フカフカのデカイソファーに座らされお茶とお菓子

ステージがあってそこに奴隷達がズラリと並ぶ┅┅エロい!


最初に性奴隷候補が10人づつ並ぶ

胸がはだけておっぱいが丸見え!

衣装も透ける布1枚でパンツ無し

やはりカラダ重視で若い!

次も性奴隷候補、次も?

ざっと40人の性奴隷候補を見せられた┅┅えがったぁ~眼福♪

美人ばかりだなぁ┅


次に出てきたのは借金奴隷達、ここも女性が多く男性は控えたとの事で無し!そりゃそうだぜ♪

何が悲しくて男奴隷なんか┅┅


でも獣人が多くて性奴隷もヒト族は最初の方ばかりだった

もう目がチカチカでヒトだろうが獣人だろうがおっぱいとお尻しか見てなかった┅┅悪い?


ヒト族の借金奴隷は農村部が多く税金の為だとか、家族奴隷ってのもいた

獣人の借金奴隷ってのは買い主の借金を賄う為に売られたそうだ

その為に獣人奴隷は頻繁に売り買いされるらしい

とてもマトモじゃない┅


特殊奴隷ってのは貴族堕ちの奴隷で貴族籍を剥奪された者

主に犯罪で捕らえられて賠償金の為に売られるらしい

貴族には連座制とか有って一族郎党が罪を問われる

例え犯罪に手を染めて無くても親族に犯罪者が出たら駄目だとか


元男爵令嬢と子爵令嬢が出てきた、かなりの美人さんで品もある

しかし顔はくらい、こればっかしは仕方ない

貴族としてチヤホヤされて育ち特権階級からの奴隷だから


この特殊奴隷を買うのは貴族達が多いそうだ、そして大抵が性奴隷として扱われる


「どうでしたか?中々の物でしょう?誰か気になった者はありましたか?」

「イエ!誰も┅┅それよりずっと気になってのは奥の部屋から気配と言うか血の臭いがするのですが?」

「これは申し訳ありません、奥には売れない奴隷がいまして、かなりのケガをしております、目が片目瞑れて腕も欠損した物です」

「だから呻き声が?それに血の臭いは不味くないですか?」

「ハイ┅┅弱ってますので明日には息を┅┅」

「あのぉ?見せて貰っても?」

「見ても御気分が悪くなるだけかと┅」

「お願いします!」


奥へと入る┅┅凄い臭いは死臭?

檻の中に転がる肉片?

明かりを照らすとそこには見るも無残な姿をした女性┅


「ウッ┅ウウ┅殺して┅苦しい┅」

「ザルトさん?これは?」

「はい、方々の奴隷商会から回されて来たのです、もうどこも引き取り手がなく私の所で最後をと思いまして」

「中に入っても?」

「それは貴方様が引き受けると言う事でしょうか?」

「まだそれは┅┅少し待って下さい」


クソッ!放って置いたら彼女は死ぬ、何か良い方法は┅┅鑑定できたら良いのに┅┅鑑定┅鑑定┅

クソッ!こんな時になんで!


『スキル鑑定を収得しました』


えっ?今頃?でも助かった!

鑑定!


種族 ハイエルフ族 年齢 235歳


えっ!エルフ族?でも年が!


「買います!俺が面倒みます!」

「良いのですか?手遅れでは?」

「大丈夫です!俺にはエリクサーがありますから」

「おお!それは凄い!では先程のソファーへ!」


フカフカソファーに運び寝せる

そして収納から2本のエリクサーと完全回復薬を取ると体にぶち撒ける!

そして口からも飲ませる、ゴクッ

すると体が光り欠損した腕も金色に輝く、目も光り凄く眩しい!

次第に見えてくると腕か少しづつ生えてくる?

目もなんだか深いキズが消え段々と緑色の瞳がハッキリと見える


光りが消えると腕は生え目も元通りになってる!

すかさず完全回復薬を飲ませるとグッタリと眠ってしまった

その寝息は安定していて安らいだ表情をしていた


「これがエリクサーの力!凄い物を見せて頂きました┅」

「アハハ┅エリクサーは何本か持ってたもので┅┅」

「そうですか┅ですが2度とこの様な事はお控え下さい、エリクサーはとても高価な品、オークションでしか流通しておりません、そして1つのエリクサーで白金貨1000枚は軽くします

命を狙われても文句無しなのですぞ?それでこの子はケンジ様の奴隷としてあの獣人奴隷と契約します、宜しいですね?」


「この子の料金は?」

「そうですね?では彼女は金貨2枚と言う事で」

「えっ?どうして?」

「明日は死ぬ程でした、これ迄の経費だけで充分です」

「はぁ?そんなで良いなら助かります」


奴隷契約、契約書にサインすると炎無き炎で燃えて消えた

そして隷属の首輪と奴隷紋を施す


「この首輪は絶対しないと駄目なんですか?」

「イエ、従える為のものです、逆らうと締まり苦痛を与えます」

「出来れば奴隷紋だけで」

「そうですか、奴隷紋には禁止事項が刻まれます、逆らわない、秘密を話さない、攻撃しないとかです、そして絶対に主人を殺さないが刻まれます」

「そうですか┅あっ!血ですね?」


指を少し切って血を垂らすと何か順を唱えてる┅┅解るけど?


『スキル奴隷術を獲得しました』

『スキル呪術を獲得しました』


えっ?なんですとぉ!


「この奴隷術ってのは呪術なんですね?」

「ええ、生まれながらのスキルでして、奴隷商人しかなれないスキルです、昔は嫌でしたがねぇ」


無事に契約は終わると2人は奥へと連れて行かれザルトさんと俺が残った


「ケンジ様?私は暫くしたらリンデルン王国へと引っ越します、帝都の本店は既に店終いして来ました、残った奴隷達を連れて行こうと思ってます、まぁ途中で売り買いはしますがね?アハハ」

「そうですか、俺も明日から王国へ向かうんです」

「では向こうでお会いできますね?」

「王国がどんな所かは知りませんが帝国よりはマシだと思います」


「私共は王都で商いを始める予定です、店も確保してますからね、それに第2の都市でも支店を予定してます、奴隷商売はどこの国も必要としてるんですよ」

「そうみたいですね、この貴族制度が変わらない限り続くでしょう、少し寂しく思います」

「こればかりは仕方ありません、需要と供給があります、さて支度が出来た様です、本日はありがとうございました、王国でもどうかご贔屓に願います」

「こちらこそありがとうございました」


外へ出ると2人が待っていて頭を下げてる

普通の服に着替えて持ち物のバッグも足元に有った


商業ギルドで宿を手配すると言われてたからその宿へと向かったんだが┅┅すごく見られてる?

まぁそりゃそうだ、凄い美人2人を連れてるからなぁ┅

人狼族の彼女は風呂でも入ったのか?凄く毛並みが艶々でハイエルフの彼女なんかそれは凄い容姿だ


2人とも凄いおっぱいでユッサユッサしてるんですけど?

でも首輪しなくて良かった!

あれは駄目だ!心が折れる!

そんな気持ちがモヤモヤしてると目的地の宿に着いた?

はぁ?凄く高そうな宿ですねぇ?


「いらっしゃいませ!ケンジ様でしょうか?」

「ハイ!そうです!」

「商業ギルドから連絡が来てます、どうぞ!」

「はぁ~実は1人では無くて3人になりました」

「お部屋の事は中で」


カウンターで部屋を用意して貰ったがなんで1つ?


「奴隷の方々ですね?それでしたら風呂付きの部屋を用意致します」

「あのぉ?彼女達は別の部屋を?」

「大丈夫ですよ、この部屋はベッドが3つあります、部屋も広いですから」

「そうですか┅┅┅ハイ」


言われるままに部屋へと┅┅

同室とか大丈夫なのか?俺がだ!


こうして初めての町を過ごしたんだが?ねぇ?

はぁ~奴隷なんて聞いて無いよぉ!




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る