2024年7月中旬1 「うつってやべーわ」
2024年7月中旬。
私は、会社を休むようになった。
毎晩、「明日こそは行こう」と思った。
毎朝、「行ったところで足を引っ張る、無理だ」と思った。
就業時間ギリギリ。
会社用スマホでなんとかグループリーダーに休みの連絡を入れて、リーダーの即レスの返信を見ずにカバンにしまった。
「あー私って使えないやつなんだな!」
妙に明るく声を発して、会社から逃げるように布団にもぐった。
引きこもっていた自宅の前には、小さな川が流れている。
「生きてても無駄だ、飛び降りよう、死のう」
毎日そう思った。
部屋のベランダに出ては、
「私は普通には生きられない、飛び降りよう、死のう」
部屋は2階なのに、そう思った。
朝から晩まで、死ぬことしか考えられなかった。
「うつってやべーわ」
そんなひとりごとを、つぶやいた。
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